サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入れる年齢は?検討のタイミングも解説

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入れる年齢は?検討のタイミングも解説

「サ高住には何歳から入れる?」「入居者の平均年齢は?」

サ高住に入居できる年齢は、ほかの老人ホームとさほど変わらず、基本的に60歳以上です。

ただし、サ高住は住まいの提供になるため、要介護認定を受けていない若めの方が入居したいと思う傾向があります。

実際、何歳くらいの方が入居しているのか気になる方は多いでしょう。

そこで本記事では、サ高住に入れる年齢やほかの老人ホームと比べた平均年齢を解説します。

サ高住への入居を検討するきっかけについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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株式会社スターコンサルティンググループ 代表取締役
専門分野:介護事業経営

株式会社JTBで企業、自治体の海外視察を担当後、大手コンサルティング会社の株式会社船井総合研究所に入社。介護保険施行当初、自ら介護事業に特化したグループを立ち上げ、マネージャーとして勤務。その後、介護サービスに特化したコンサルティング会社「株式会社スターコンサルティンググループ」を立ち上げ、専門家集団として活動している。サポート領域としては、介護施設の開設から集客(稼働率アップ)、採用、教育研修システム・評価制度の導入、DX化などを幅広く支援。「日本一」と呼ばれる事例を、数々生み出してきた。コンサルティング実績500法人以上、講演実績700回以上。また「ガイアの夜明け(テレビ東京)」など、テレビ、新聞、雑誌の取材も多い。詳しくはこちら

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サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入れる年齢

サ高住に入居できる年齢は、60歳以上が基本ですまた要支援または要介護認定を受けている60歳未満の方も、入居できます。ただし、食事・介護・家事・健康管理の提供がある場合は、有料老人ホームに該当します。

有料老人ホームに該当するサ高住は、9割以上です。有料老人ホームの場合も原則60歳以上としており、施設ごとに年齢の基準を設けている場合もあります。

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対象者は一般型と介護型で異なる

サ高住には、一般型と介護があり、年齢以外に介護度の入居条件を定めている施設が多い傾向にあります

種類 介護度
一般型 自立~要支援2
(従来は、軽度の方向けにしている施設がほとんどでしたが、現在は要介護の方に対応している施設が多いのが実情です)
介護型 要介護1~5の方

「介護型(介護付き/特定施設)」は、要介護の方に対して、定額で24時間の介護サービスを提供します。一方、「一般型」は、要介護状態になったときには、外部の介護サービス事業者と契約してケアを受けることになります。要介護状態が上がると、退去しなくてはならない場合もあります。

しかし現状は、介護事業所をサ高住に併設している施設が多く、なかには看取りまで対応している施設もあります

施設が基準としている介護度にも注目して選びましょう。

また、身体は元気でも、認知症の方は注意が必要です。サ高住自体には、認知症に対応したサービスや人員は義務付けられていません。特に、認知症状が重い場合には、入居を制限している施設がほとんどです。

実際に、一般社団法人高齢者住宅協会の調査によると、認知症の対応について「応相談(対応実績あり)」と回答したサ高住は、38.2%(令和2年8月末時点)です。入居できる年齢だけでなく、介護度や健康状態も加味して検討しましょう。

参考:「情報提供サ高住の現状等」

「安否確認」と「生活相談」がサービスの基準

高住の登録基準は、少なくとも安否確認・生活相談のサービスを提供すると定められています。安否確認とは、入居者が安全な状態かどうか居室を訪問したり、緊急時に通報できるシステムがあったりする状態です。日中はスタッフが常駐していても、夜間はシステムだけという施設もあります。

生活相談のサービスでは、入居者との面談が基本です。

また、食事・介護・家事・健康管理の提供がある場合は、老人ホームに該当しますが、そのうちでも「介護型」と呼ばれる特定施設入居者介護の基準に沿った運営をしている施設もあります。

特定施設入居者介護とは、特定施設(有料老人ホーム・軽費老人ホーム・養護老人ホーム)に入居している要介護者を対象として行われる、日常生活・療養上の世話や機能訓練をさし、介護保険の対象となります。定額で24時間の介護サービスを受けることができます。

「介護型」でなくても「一般型」の9割以上のサ高住が、食事、介護、家事、健康関連などのサービスのいずれかを提供する「老人ホーム」に当たるため、多くの施設で安否確認と生活相談以上のサービスが受けられると考えてよいでしょう。

サ高住への入居を検討しているという方は、ケアスル介護がおすすめです。ケアスル介護なら、入居相談員にその場で条件に合った施設を教えてもらうことができるためご希望に沿った施設探しが可能です。

「プロに相談したい」という方は、ご気軽に無料相談を活用ください。

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サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に住んでいる方の平均年齢

サ高住に住んでいる方の平均年齢は、82.1歳(調査期間:2013年11月〜12月)です。下記の表は、類似する介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームと平均年齢を比較したものです。

サ高住 82.1歳
介護付き有料老人ホーム 85.7歳
住宅型有料老人ホーム 83.3歳

サ高住は、介護付き有料老人ホームより平均年齢が3.6歳若く、住宅型有料老人ホームよりも1.2歳若い結果となりました。ただし、サ高住の中でも特定施設(生活上の世話や介護サービスを提供)と非特定施設を分けて見ると、年齢の分布が異なります。

特定指定 非特定指定
65歳未満 1.4% 3.0%
65~69歳 2.6% 4.3%
70~74歳 5.4% 7.2%
75~79歳 12.2% 14.3%
80~84歳 24.6% 25.2%
85~89歳 32.4% 28.2%
90歳以上 20.6% 16.3%
不明 0.8% 1.5%

特定指定のサ高住は、80歳以上の方が80%近く占めています。非特定指定の場合は、特定指定よりも80歳未満の入居者が多い傾向です。つまり生活上の世話や介護サービスが提供されている特定指定では、年齢層が高くなっています。

参考:『平成25年度有料老人ホーム・サ高住に関する実態調査研究事業報告書

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の年齢割合は?

サ高住に入居している方の年齢の割合は、下記のとおりです。

年齢 割合
~74歳 13.5%
75歳~79歳 13.9%
80歳~84歳 25.1%
85歳~89歳 29.0%
90歳~ 17.1%
不明 1.4%

サ高住の入居者は、85歳〜89歳(29.0%)がボリュームゾーンです。平均年齢はほかの老人ホームよりも少し若めですが、いずれにしても全体の9割弱が75歳以上の方です。

60代の方が「サ高住は若い方が多い」と思って入居すると、ギャップが生じてしまうかもしれません。75歳以上の方が多くを占めていると理解したうえで、検討しましょう。

参考:『介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の介護度の割合は?

サ高住の介護度の割合は、下記のとおりです。

介護度 割合
自立 11.5%
要支援1 7.9%
要支援2 8.5%
要介護1 19.8%
要介護2 18.0%
要介護3 12.6%
要介護4 10.2%
要介護5 6.3%
申請中 0.5%
不明 4.7%

※2013年7月時点

サ高住では、要介護1〜2の方が約4割を占めています。また介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームよりも、自立〜要支援の方が多い傾向です。

上記の結果から、類似する介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームについて、平均要介護度を比較してみました。

種類 平均要介護度※
サ高住 1.76
護付き有料老人ホーム 2.16
住宅型有料老人ホーム 2.25

※2013年7月時点

サ高住は、ほかの老人ホームと比較して要介護度が低めです。

参考:『介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて

入居を検討する年齢や介護度のタイミング

「老後が気になるけれど、いつから老人ホームを探せばよいのか」と思う方は多いでしょう。サ高住に限らず、老人ホーム探しは体力を使うため、60代のうちに始めるのがおすすめです

介護認定を受ける前に、ある程度探しておく状態が理想です。ただし、多くの方が介護が必要になってから探します。すぐに入居しなくても、資料を見たり見学したりするだけでも構いません。複数の老人ホームを見て、動けるうちに自分の希望をかためておきましょう。

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入居する例

サ高住に入居している方の年齢だけでなく、どのような方が入居しているか気になりませんか?入居する主な理由としては、下記の内容が多いでしょう。

  • 「一人暮らしで、食事の質や引きこもりなどが心配」
  • 「慣れた施設に通いながら入居したい」

それぞれのパターンについて詳しく見ていきましょう。

「一人暮らしで、食事の質や引きこもりなどが心配」

家族が親の一人暮らしを心配し、サ高住に入居するケースがあります。入居した方の年齢や介護度などの例は、下記のとおりです。

年齢 70歳
介護度 自立
現在の住まい 自宅
家族構成 一人暮らし

遠方に子ども家族が住んでいる

認知症 なし

身の回りのことは自分でできる状態ではありますが、食事の質や引き込もりを心配して入居した例です。上記の方の場合は、現時点で介護サービスは必要なく、見守りや生活相談ができる環境があれば十分だといえるでしょう。そのためサ高住に入居するのであれば、一般型で対応できます。

「慣れた施設に通いながら入居したい」

本人が今利用している介護サービスを気に入っている場合、できればそのまま通い続けてほしいものです。しかし、施設への入居を考えると、外部の介護サービスを利用できる老人ホームでないと実現できません。

このようなケースにおいて、サ高住に入居した方の年齢や介護度などの例は、下記のとおりです。

年齢 80歳
介護度 要介護4
現在の住まい 自宅
家族構成 子どもと同居
認知症 軽度

外部の介護サービスを利用できるサ高住を選べば、今までの介護サービスを継続できます。今までの介護サービスを継続できる点は、サ高住ならではのメリットです。

なお、サ高住において、要介護の方は介護型に入居するケースがほとんどです。また軽度の認知症であれば、対応できる施設もあります。

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の気になる概要

サ高住の入居年齢や介護度を理解したら、詳しい概要も把握していきましょう。ここでは、下記について解説します。

  • サ高住の定義とは
  • 費用は主に敷金・入居一時金・月額利用料がかかる
  • 9割以上の住居で食事が提供されている
  • 有料老人ホームとの関係

サ高住を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の定義とは

サ高住とは、高齢者が安心して暮らせる住まいを提供する老人ホームの一つです。バリアフリーの設置が義務付けられており、一人ひとりに居室があります

サービスは、少なくとも安否確認と生活相談の提供をすると定められています。安否確認とは、入居者が問題なく過ごせているかどうか居室を訪問したり、緊急時に通報できるシステムを提供したりすることです。

生活相談は、面談で実施するケースが基本です。入居者が介護サービスの利用や今後の暮らしについて、相談できます。

費用は主に敷金・月額利用料がかかる

サ高住の費用は、主に敷金と月額利用料がかかります。一般型と介護型、それぞれの相場は下記のとおりです。

一般型
初期費用 約15万〜50万円程度
月額利用料 約10万〜30万程度

多くの場合は、初期費用は敷金のみです。賃料2〜3ヵ月分に設定されており、仮に賃料が滞った場合は敷金から支払います。使用しなかった場合は、退去時に返金されます。

介護サービスの利用には別途料金が発生するため、月額利用料はあくまでも賃料と生活サービスの料金です。

介護型
初期費用 約数十万〜数千万
月額利用料 約15万〜40万円程度

介護型は職員が24時間体制で対応していたり、介護サービスを提供していたりするため、一般型よりも高額な傾向です。

9割以上の住居で食事が提供されている

サ高住には食事提供の義務はありませんが、9割以上の施設で食事の提供がされています。厚生労働省の調査では、食事の提供をしているサ高住は、94.7%(2014年3月末時点)にのぼります。

ただし、入浴等の介護サービスや調理等の家事サービスは約半数の施設にとどまります。本人にどのようなサービスが必要かを考え、サ高住を選びましょう。

有料老人ホームとの関係

「サ高住と有料老人ホームの違いがわからない」と疑問に思っている方は多いでしょう。これは、監督官庁の違いです。国交省が制度化した施設がサ高住。厚労省が制度化した施設が有料老人ホームです。サ高住の中にも、有料老人ホームの制度に当てはまる施設というのがあって、9割以上が有料老人ホームが該当します。

以下いずれかのサービスを実施している場合、有料老人ホームに該当するサ高住になります。

  • 食事の提供
  • 介護の提供
  • 家事の供与
  • 健康管理の供与

しかし、もともとは別の制度ですから、難しく感じます。最大の違いは、月額費用の性質と名称です。サ高住は賃貸住宅であるため、借りている居室の「賃料(家賃)」を支払って住みます。一方、有料老人ホームは施設全体の「利用料」を払って住むことになります。

細かな違いはありますが、サ高住に「介護型」「一般型」があるように、有料老人ホームにも「介護付き」「住宅型」があり、「介護型サ高住」と「介護付き有老」、「一般型サ高住」と「住宅型有老」それぞれは同じような運営方法になります。

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サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入居する流れ

サ高住に入居するまでの流れは、下記のとおりです。

  1. 担当ケアマネージャー、ソーシャルワーカー、民間の紹介センターのいずれかに相談する
  2. 候補の施設を出す
  3. 施設へ問い合わせる
  4. 見学する
  5. 申し込む
  6. 審査書類の提出する
  7. 面談・審査が行われる
  8. 契約する
  9. 入居する

担当ケアマネージャーがいる方は、まず担当者に相談してみましょう。本人の健康状態や経済状況を踏まえながら、施設選びをサポートしてくれます。

本人に合ったサ高住を選ぶためには、なによりも見学が重要です。パンフレットだけではわからない、施設の雰囲気や入居者の生活を目で見て確かめましょう。

サ高住への入居を検討しているという方は、ケアスル介護がおすすめです。ケアスル介護なら、見学予約から日程調整まで無料で代行しているためスムーズな施設探しが可能です。

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ほかの老人ホームと比べて平均年齢が若い

サ高住は、介護付き有料老人ホームと比較した場合、平均年齢が3.6歳若いです。また住宅型老人ホームよりも1.2歳若く、ほかの老人ホームと比べて60歳~70歳の方の割合が多い傾向にあります。

ただし9割以上の方が75歳以上のため、一概に若い方が多いとは言い切れません。どちらかというと、介護型よりも一般型のほうが平均年齢が若めです。介護認定を受けておらずアクティブな方は、一般型が過ごしやすいでしょう。

サ高住は、施設独自の入居基準やサービスが多いため、ぜひさまざまな施設を見学して比較してください。

 

サ高住は何歳から入れますか?

60歳以上が基本です。ただし、要介護または要支援認定を受けている方は、60歳未満でも入居できます。詳しくは、こちらをご覧ください。

サ高住に住んでいる方の平均年齢はいくつですか?

サ高住に入居している方の平均年齢は、82.1歳(調査期間:2013年11月〜12月)です。ほかの老人ホームと比べて、1歳程度若めです。詳しくは、こちらをご覧ください。

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