特養は人気が高く入所待ちになりやすいため、「何から探せばいいのか」「どうすれば早く入れるのか」と悩むケースは少なくありません。
本記事では、特養を効率的に探す際の相談先から、探す際のポイント、費用の目安までを解説します。
待機期間中の対処法についても紹介していますので、特養への入所をスムーズに進めたい方はぜひ参考にしてください。
特養(特別養護老人ホーム)の3つの探し方・相談先

特養(特別養護老人ホーム)を探す際は、専門家や専門機関に相談することが最も確実で効率的な探し方です。
具体的な相談先として、以下の3つが挙げられます。
- 担当ケアマネジャーに相談する
- ソーシャルワーカーに相談する
- インターネットで民間の紹介センターを使う
担当ケアマネジャーに相談する
特養への入所を検討し始めたら、まずは現在の担当ケアマネジャーに一番に相談するのが基本です。
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、日頃からご本人の健康状態や介護度、家庭の状況を最もよく把握しているからです 。ケアマネジャーとして多くの経験から、ご本人の状態やご家族の希望に合った特養をスムーズに提案してくれます。
また、地域の施設情報や最新の空き状況・待機状況にも詳しいため、スムーズな入所にもつながるでしょう。
入院中などで担当ケアマネジャーがいないという場合には、地域包括支援センターに連絡するか次の方法を試してみてください。
ソーシャルワーカーに相談する
ソーシャルワーカーは「社会福祉士」などの資格を持つ福祉の専門家です。医療、福祉、介護などの分野において、専門的なケアやサポートを必要としている高齢者のサポートしてくれます。
ケアマネジャーとの違いは、福祉関係を専門的に取り扱うのが主な役割である点です。ケアマネジャーが介護の専門的な観点から特養を探してくれるのに対して、ソーシャルワーカーは福祉の観点から探してくれます。
担当のケアマネジャーがまだいない場合や、親が入院中でどう動けばいいかわからない場合は、地域包括支援センターや役所の窓口にいるソーシャルワーカーに相談するのがおすすめです。
お住まいの市区町村にある役所(社会福祉課など)や、福祉事務所、地域包括支援センターへ相談をしてみてください。
インターネットで民間の紹介センターを使う
より幅広い選択肢から特養やその他の老人ホームを比較・検討したい場合は、インターネット上の民間紹介センター(老人ホーム検索サイト)を活用するのもおすすめです。
民間施設の紹介が主ですが、全国幅広く介護施設の情報を持ち、施設探しの相談業務を行なっているので、探し方のポイントなどを教えてもらえるでしょう。
もし、特養を含めて幅広い範囲で老人ホームを探したいという方には、ケアスル 介護がおすすめです。
ケアスル 介護では、特養を含めた全国5万を超える老人ホームから、入居相談員がご本人にぴったりの施設をご紹介しています。
「本人のために安心して老人ホームを選んであげたい」という方は、まずは無料相談からご利用ください。
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特養(特別養護老人ホーム)を探す際のポイント

特養を探す際には「希望する条件を整理する」「見学やショートステイを利用する」の2点をまずは考えてみてください。
希望する条件を整理する
特養を探す際は、あらかじめ親や家族が施設に求める条件を整理し、優先順位を決めておくことが重要です。
すべてが理想通りの施設を見つけるのは難しいため、100点満点の施設を探すのではなく、一番求めている条件を満たしているかを確認することを専門家も推奨しています。

費用
特養は公的な施設であるため、民間施設で必要となるような入居一時金(初期費用)は0円です。
月額の基本料金は、他の入居者と相部屋になる「多床室」か、プライベートが保たれる「個室」かによって異なります。
上記はあくまでも目安であるため、施設によって目安は変わってきます。入居前に必ず確認するようにしてください。
また、施設が都市部にあるか地方にあるかといった「地域区分」によっても料金が変動するため注意が必要です。
これらに加えて、介護サービス加算や日用品代、理美容代、医療費などが別途かかるため、特養の利用料金に加えてプラスαで考えておきましょう。
費用シミュレーター
- 1ヶ月ご利用料金(30日を基準とした概算)
- 0円
- 1日あたり(①+②+③)
- 0円
- ①介護保険自己負担額
- 0円
- ②食費
- 0円
- ③居住費
- 0円
※ 1単位10円として計算しています。
※ 加算項目は含まれていません。
※ 日数や端数の処理によって誤差が出ることがございます。
※ 出典:厚生労働省「介護報酬の算定構造」「利用者負担の軽減について」
介護や医療体制
特養は、介護スタッフが24時間体制で見守ってくれる安心感があります。
しかし、看護師の配置は24時間体制の義務付けはされていないため、施設によっては夜間の医療対応が手薄になることもめずらしくありません。医療ケアを必要としている場合は、看護師の配置についても確認しましょう
たとえば、夜間のたん吸引やインスリン注射など、常時医療ケアが必要な状態になると、入居を断られたり、途中で退去を求められたりするケースもあります。
ご本人の医療依存度が高い場合は、どこまでの医療行為に対応してもらえるのかを事前に施設の相談員へ確認しておくことが大切です。
また、見学時にはスタッフの働き方を確認したり、コミュニケーションにそつがないかを確認したりするとよいでしょう。
立地条件
「住み慣れた地元にあるか」、ご家族にとって「面会に通いやすい場所にあるか」は、施設を選ぶうえで大切なポイントです。
ご家族が気軽に立ち寄れる距離にあれば、「何かあったらすぐに家族が来てくれる」という本人の安心感につながります。また、ご家族自身も様子をこまめに確認でる安心感があります。
また、土地勘のある地域であれば、外の空気を吸いに出かける意欲も湧きやすくなるでしょう。
お互いが無理なく、安心してつながりを保てる立地を選ぶのがおすすめです。
看取り対応しているかどうか
特養を、人生の最期までを過ごす「終の棲家(ついのすみか)」として考えているご家族は少なくありません。
しかし、すべての特養が最期まで看てくれるわけではないため、「看取り(ターミナルケア)」に対応しているかどうかの確認は必須です。
厚生労働省のお「施設、在宅での看取りの状況に関するデータ」によると、特養や老健の約7割が看取りに対応しているという調査結果がありますが、3割は看取りに対応していないともいえます。
看取りまでを考えている場合、いざという時に「ここでは看取れません」と別の病院や施設へ移ることは、ご本人にもご家族にも大きな負担となります。
入居前に施設の方針をきちんと確認しておくことが大切です。
充実したレクリエーションを行っているか
日々のレクリエーションや季節ごとのイベントは、単なる娯楽ではなく、入居者の認知機能を維持したり、精神的なストレスを和らげたりする大切な役割があります。
また、他の入居者やスタッフと自然にコミュニケーションをとる良いきっかけにもなります。
レクリエーションの内容は体を動かす体操や、頭を使うテーブルゲーム、趣味の活動など、内容は施設によってさまざまです。
ご本人の性格や好みに合ったレクリエーションが行われているか確認することで、入居後の充実した生活が期待できます。
見学やショートステイを利用する
条件に合う特養の候補が見つかったら、必ず見学やショートステイを利用して、実際の施設の雰囲気やスタッフの対応を肌で感じるようにしましょう。
パンフレットやインターネットの情報だけでは、施設の雰囲気や入居者の表情、スタッフの接遇態度は分からないからです。専門家も入居前の見学や短期利用を強く推奨しています。

複数の施設を見学し、可能であれば併設のショートステイで実際に過ごしてみることで、入居後のミスマッチや後悔を未然に防ぐことにつながります。
ぜひ、時間をとって予定を立ててみてください。
特養(特別養護老人ホーム)を探す際におぼえておくべきこと
特養は費用が安く魅力的な施設ですが、入居にあたってはいくつか注意すべき点があります。本格的に施設探しを進める前に、以下の2つのポイントを必ずおぼえておきましょう。
特養には入所条件がある
特別養護老人ホーム(特養)は、原則として「65歳以上で要介護3以上」の認定を受けている方が入所対象となります。
ただし、特定疾病を抱える要介護3以上の方であれば、40〜64歳でも入所が可能です。
また、基本的には要介護3以上が条件ですが、要介護1・2の方でも、重度の認知症や精神障害など、在宅生活が著しく困難なやむを得ない事情があれば「特例入所」として認められるケースもあります。
一方で、特養は看護師の24時間配置が義務付けられておらず、常時医療ケアが必要な方は入居を断られるケースがあります。
本格的に特養探しを始める前に、まずは所条件を満たしているかを確認しておきましょう。
特養は待期期間が発生する場合がある
特養は費用が安く手厚い介護が受けられるため非常に人気があり、申し込みから入所までに数ヶ月から1年以上の待期期間が発生することが少なくありません。
なお、厚生労働省の調査によると、特養の入所待機者数は年々減少傾向にあります。
出展:特別養護老人ホームの入所申込者の状況(令和7年度)に関する調査結果
民間の老人ホームへの入居など選択肢が増加したこともあり、待機者は減少しています。
とはいえ、依然として20万人以上の待機者がおり、都市部や人気の施設ではすぐに入所できないのが現状です。
そのため、早めに複数の施設へ申し込みを行い、待期期間中はショートステイなどを活用して備えることが選択肢になるでしょう。
特養(特別養護老人ホーム)を探してから入所するまでの流れ

特養への入所は、おおむね上記のような5つのステップで進みます。
まずはケアマネジャーやソーシャルワーカーに相談し、希望の条件を伝えることからスタートしましょう。
条件に合う候補が見つかったら、パンフレットだけで決めず、必ず施設見学やショートステイを利用して実際の雰囲気を確認します。
入居したい施設が決まったら申込書を提出し、施設側の入所判定(面談や審査)を通過すれば、無事に契約・入居開始となります。
人気施設は待期期間が発生するケースもあるため、特養以外の選択肢も視野に入れながら進めるとよいでしょう。
特養(特別養護老人ホーム)の探し方についてのQ&A【ケアスル 介護 独自調査 2026】
特養の探し方についてよくある質問について、以下の3つを回答していきます。
- 待期期間が発生した場合はどうすればいい?
- 民間施設と比較して費用は安い?
- 特養以外に検討すべき施設はある?
待期期間が発生した場合はどうすればいい?
特養は人気が高いため、数ヶ月から1年以上の待期期間が発生することがほとんど言っても過言ではありません。
専門家の和田様も、待期期間中の過ごし方について次のようにアドバイスしています。

また、そこで「合わない」と感じたら、別の特養を検討することもできます。
民間施設と比較して費用は安い?
特養は入居一時金が不要で、所得に応じた減免制度もあるため、月額費用を抑えやすいのが特徴です。
以下の表は特養と民間施設の「入居一時金(初期費用)」と「月額費用」の比較になります。
上記のように特養と民間施設では、「入居一時金(初期費用)」「月額費用」の両面で差があります。
しかし、上記の表はあくまでも平均であり、和田様は次のように指摘しています。

特養以外に検討すべき施設はある?

特養(特別養護老人ホーム)の探し方についてまとめ
特養は人気施設である分、入居の際には待期期間が発生する場合が少なくありません。
施設を探す際は、「100点満点の施設はない」という前提に立ち、条件に優先順位を付けることが大切です。
どこを重視すると良いかに悩む場合は、ケアマネジャーやソーシャルワーカーに相談してみましょう。
スムーズな入所を実現するためにも、本記事を参考に効率的な施設探しをしてみてください。