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自宅で自立した生活を送れなくなると老人ホームへの入居を検討する方が多いですが、急に重い病気になるなどの理由で突然寝たきりになってしまう可能性も考えられます。そんな状態になったら入居できる施設があるのかと不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
本記事では、寝たきりの状態でも入居可能な施設や特別養護老人ホームの特徴や入居条件について詳しくご紹介します。
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大学卒業後、医療専門新聞社である株式会社薬事日報社に入社。 約13年間、新聞記者として厚生日比谷クラブを始めとする記者クラブに所属し、厚生労働省や日本医師会、日本薬剤師会、医療現場、大学、関連学会などを取材して歩く。 2013年にフリーランスの医療ライターとして独立。独立後は医療・介護現場を幅広く取材しつつ新聞や雑誌、書籍、ウェブサイトなどで執筆。 これまで取材してきた医師、看護師、薬剤師などの医療従事者は500人を超える。主な執筆媒体は「プレジデント」「ドクターズマガジン」「マイナビメディカルサポネット」「We介護」など。 共著は「在宅死のすすめ方 完全版 終末期医療の専門家22人に聞いてわかった痛くない、後悔しない最期」（世界文化社）。現在、自分自身も2人の娘を育てながら認知症の母を介護中。詳しくはこちら。
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寝たきりが入居可能な特別養護老人ホームの特徴
寝たきりの状態になってしまうと家族が自宅で介護していくのがとても大変になります。一日のほとんどを要介護者と過ごすので、仕事やプライベートなど、日常的な部分にまで支障が出てしまうのも大変と感じる理由の一つです。
とはいえ、要介護者を老人ホームに預けたいと思っても、寝たきりの状態でも入居できる老人ホームがあるのかわからずに困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。まずは、寝たきりでも入居可能な特別養護老人ホームとはどのようなところなのか、その特徴を解説します。
介護保険の適用で費用を大幅に抑えられる
特別養護老人ホームは、国からの補助金で運営している公的な施設です。施設の費用には介護保険を適用できるので、費用の自己負担分を抑えられ、さらに充実した介護サービスが受けられるので人気の施設です。
民間が運営している老人ホームでは全額自己負担になる施設もありますが、特別養護老人ホームでは介護保険の適用で自己負担額は1～3割程度となります。毎月の居室の利用料や1日3食分の食費に適用されるので、金銭的な負担はとても抑えられます。
さらに、有料老人ホームであれば多額の入居一時金を必要とする施設が多いのですが、特別養護老人ホームは入居一時金が必要ありません。そのため、申請が受理されれば大金を用意しなくても少ない費用で入居できるのが特徴です。
ヒゲ剃りやせっけん、コーヒーなど日用品や嗜好品については、介護保険の適用外です。介護保険適用外のものについてはすべて自己負担となるのでご注意ください。
看取りまで対応してくれる施設が多い
特別養護老人ホームは、基本的に要介護3以上の高齢者を対象として介護サービスを提供しています。基本的に看取りまで対応している施設が多いため、特別養護老人ホームを終の住処として最期まで利用される方も多いのが特徴です。
前述したとおり、充実した介護サービスを受けながら介護保険によって費用を安く抑えられるので、毎年人気が高く待機者数が多いと問題になりました。とはいえ、長期的に住むと考えると、やはり施設の利用にかかる費用はできるだけ安く抑えたいですよね。
入居に関する条件が2015年に改正されたので、それ以降は毎年待機者数は減っています。待機者数は地域によっても大きな差がありますが、待機期間の目安としては、早いところで申請から1～2ヶ月程度。長いところで数年程度待たされる可能性もあります。特別養護老人ホームへの入居をお考えなら、できるだけ早めに入居の申請をしましょう。
手厚い介護サービス
特別養護老人ホームでは、日常的生活に必要な生活サポートから本格的な介護サービスまで、幅広く充実した介護サービスを受けられます。特別養護老人ホームで受けられる介護サービスは、以下のとおりです。
- 食事
- 入浴
- 排せつ
- 健康管理と緊急時の対応
- リハビリを目的とした生活支援レクリエーションやイベント
- 看取り
このように、食事や排せつなどのお世話だけでなく、リハビリを目的としたレクリエーションやイベント、さらには健康管理に至るまでじつに幅広い介護サービスを提供しています。
施設によって提供している介護サービスは異なりますが、生活を送るうえで必要な介護サービスはほとんど受けられるのでご安心ください。
特別養護老人ホームでは、入居される方の健康と安全な日常生活を保護するために、原則として医師、看護師、介護士、生活相談員、機能訓練指導員、栄養士、介護支援専門員の配置が義務付けられています。だからこそ、これだけの介護サービスを提供できるのです。
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基本的な入居条件
特別養護老人ホームの基本的な入居条件は、以下のとおりです。
- 65歳以上で要介護3以上の高齢者
- 40歳～64歳で特定疾病が認められた要介護3以上の方
- 特例により入居が認められた要介護1～2の方
ただし、上記の入居条件はあくまでも原則なので、施設によって入居可能な条件は異なります。施設によっては要介護度が低い方でも入居できるケースもありますし、65歳以下の方でも特例として入居が認められるケースがあります。
ここでご紹介している入居の条件はあくまでも原則的なものなので、もしも具体的に知りたい方は、ケアマネジャーに相談するか、もしくは施設にお問い合わせいただくのが確実です。
介護施設や介護サービスに関して専門的な知識を有するケアマネジャーに相談すれば、要介護者の健康状態や必要な介護サービスを考慮して、最適な施設や入居に関する情報を教えてくれます。もしもわからないことがあれば、ケアマネジャーに相談しましょう。
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また特別養護老人ホームへの入居をお考えの方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。
ケアスル介護では、入居相談員が施設ごとに実施するサービスやアクセス情報などをしっかりと把握した上で、ご本人様に最適な施設をご紹介しています。
「身体状況に最適なサービスを受けながら、安心して暮らせる施設を選びたい」という方は、まずは無料相談からご利用ください。
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特別養護老人ホームの入居条件には特例がある
前述したとおり、特別養護老人ホームでは原則として要介護3以上の方しか入居できない決まりになっています。ですが、要介護者の健康状態や疾患の種類によっては、特例として入居が認められるケースがあります。
- 認知症、知的障害、精神障害などが理由で自宅での生活が困難な方
- 家庭内で虐待が疑われる方
- 単身独居あるいは同居家族が病気などの理由で家族が支援できず、地域からも介護や生活支援が受けられない方
自宅での介護は精神的にも肉体的にも負担が大きく、その大変さから要介護者に対して暴力を振るってしまう方もいます。
介護が必要になるまではどれだけ仲のよい家族だったとしても、在宅介護のストレスが原因で精神的な不調を訴える方は少なくありません。特別養護老人ホームでは、そういった方の安全を保護するために、認知症や精神疾患のある方や、家庭内で虐待が疑われる方の入居を要介護度が低くても受け入れています。
特別養護老人ホーム以外に寝たきりも入居可能な4つの施設をご紹介！
実は特別養護老人ホーム以外にも寝たきりの方の入居を受け入れている施設がいくつかあります。
市区町村によっては、特別養護老人ホームがなかったり、施設があっても入居者がいっぱいで待機期間が長すぎたりといったケースもあるかもしれません。ここでは寝たきりの状態でも入居可能な4つの施設をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームとは、介護職員が24時間常駐し、入居者の食事や排泄だけでなく、洗濯や掃除など身の回りのお世話をしてくれる施設です。民間が運営している場合が多いですが、しっかりとしたサービスを提供するために、人員の配置や設備など、都道府県が定める一定の基準をクリアして認可を受けているというのが特徴です。
月額費用の相場は、約15～30万円とすこし高いですが、充実した介護サービスを受けられるので人気があります。施設の基本的な料金体系としては、月額の費用だけでなく入居一時金が必要な施設もあるので入居を検討するときに確認しておきましょう。
料金体系については施設によって大きな差があります。毎月の月額利用料が安い代わりに入居一時金が高く設定されている施設や、入居一時金がかからない代わりに毎月の利用料が高いなど、施設によって特徴があります。
介護付き有料老人ホームでは、月額の利用料の中に介護にかかるサービス料も含まれています。ですが、サービス料は定額なので、介護度が上がったとしても月々の利用料は変わらないのでご安心ください。
施設では、定期的に入居者の認知機能などを目的としたリハビリテーションやレクリエーションを開催しています。スタッフの方が考えたレクリエーションで体を動かしたり頭を使ったりするので、認知機能の向上も期待できます。
介護療養型医療施設
介護療養型医療施設とは、比較的重度の要介護者に対して、長期的に介護・リハビリサービスを行う施設です。地方自治体や医療法人が運営している施設で、介護保険を適用できるため比較的安い費用で利用できるのが特徴です。
月額費用の相場は、約10万円前後で、医師や看護師による医療的な処置が可能なので、特別養護老人ホームなどと比べると医療に特化した施設といえるでしょう。痰の吸引や胃ろうなどのケアを行ってくれますが、買い物やレクリエーションなどについてはあまり力を入れていない施設が多いです。
入居の条件は、原則として65歳以上で要介護1以上の医学的管理が必要な高齢者で、感染症など治療を必要とする病気がない方となります。ですが、これはあくまでも原則なので、施設によって入居の条件が大きく異なります。そのため、詳細については施設にお問い合わせいただくかケアマネジャーにご相談ください。
介護療養型医療施設は、居室やトイレや浴室にいたるまで共同で利用する場合が多く、機能訓練室や診療のための設備を設けている施設が多いです。病院などの医療機関と連携している施設でなければ運営ができません。
介護老人保健施設
介護老人保健施設とは、特別養護老人ホームや介護療養型医療施設とは異なり、在宅復帰を目的としており、本格的なリハビリテーションを行う施設です。高齢者に対してリハビリを行い、在宅復帰をしてもらうための施設なので、食事や排泄など日常生活において必要なケアは受けられますが、ほかの施設と比較して手広く介護サービスを行っていない場合が多いです。
月額費用の相場は、約8～14万円ほどで、将来的に回復することを前提に入居するので、終身目的や将来的に在宅復帰の見込みがない方は入居できない可能性が高いです。
ただし、医療的なケアのレベルがとても高く、作業療法士や理学療法士等によるリハビリテーションや、栄養士による徹底された栄養管理と食事メニューによって在宅復帰を目指していきます。
基本的には3～6ヵ月程度での在宅復帰を目指しますが、人によっては期間内にリハビリが完了せず在宅復帰ができない場合もあります。そういった場合でも、必要に応じて入居期間の延長などを行ってくれる可能性があるので、入居前に不安な方はケアマネジャーか施設にお問い合わせください。
介護医療院
介護医療院とは、医療的ケアを必要とする要介護者を対象に、長期的な受け入れを行っている施設です。原則として医師の配置が義務付けられており、痰の吸引や経管栄養などの医学的ケアを受けられます。
月額費用の相場は、約[横井1] 9~17万円ほどで、入居される要介護者の自立支援と尊厳の保持を理念としています。そのため、要介護1～5までの幅広い高齢者を受け入れ、認知症の受け入れや看取りまで行っています。
医師が在籍しているので、緊急時の対応が可能で本格的な医療ケアを受けられるのが最大の特徴です。比較的重度な要介護者が対象の「介護医療院Ⅰ型」と、Ⅰ型に比べて比較的容態が安定している要介護者がメインの「介護医療院Ⅱ型」があります。
どちらも提供するサービスの目的は一緒ですが、Ⅰ型の方がⅡ型に比べて重度の要介護者を受け入れています。いずれのタイプも要支援者の受け入れは行っていません。
入居申請をするためには、かかりつけ医の協力が必要です。基本的に本人、ご家族、もしくはケアマネジャーから入居を希望される介護医療院に連絡し、日程を調整したうえでヒアリングを行います。
そのあと、病状などの正確な把握のために施設の担当者から担当医へ紹介状の発行と、ケアマネジャーへ病状の確認が行われます。周囲との連携が不可欠なので、介護医療院への入居を検討されている方は、事前に相談しておきましょう。
また「入居前の手続きが大変そう…」という方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。
ケアスル介護では施設の紹介だけでなく、見学や体験入居の申し込みや日程調整の代行も実施しています。
「暮らしの雰囲気を知った上で、納得して施設を探したい」という方も、まずは無料相談からご利用ください。
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特別養護老人ホームは寝たきりでも入居できる
寝たきりになると専門的な医療ケアが必要になるので、自宅だけでの介護には限界があります。そういった場合には、費用が安く手厚い介護サービスが受けられる特別養護老人ホームへの入居が可能です。特別養護老人ホームの待機期間が長くて気になるという方には介護付き老人ホームなどでも寝たきりの方の受け入れを行っています。介護はご家族にとってとても負担が大きいものです。寝たきりのご家族の入居を検討されている方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。
必ずしも参加する必要はありません。その時の気分によっては参加できないケースもあるので、無理せず可能な範囲で楽しみましょう。詳しくはこちらをご覧ください。
レクリエーションが「娯楽」として提供されるのに対し、リハビリは「治療」として提供されます。レクリエーションは介護スタッフ主導で行われますが、リハビリは作業療法士や理学療法士など専門スタッフが主導して行われます。詳しくはこちらをご覧ください。
