サ高住と老人ホームの違いは?両者の違いをポイント別に詳しく解説!

サ高住と老人ホームの違いは?両者の違いをポイント別に詳しく解説!

サ高住とは、基本的に自立度が高く、食事や入浴などの日常生活を問題なく送れる高齢者を入居対象者とするサービス付きの住宅型施設です。

対して老人ホームとは、自立度が高い人だけでなく、介護や医療が必要な人や認知症の症状がある高齢者などを幅広く受け入れる、介護や医療サービスを受けながら生活をするための施設です。

この記事では、老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅(通称:サ高住)それぞれの違いはどこにあるのか、徹底解説していきます。

この記事のまとめ
  • サ高住と老人ホームの最大の違いは、施設内で介護サービスが提供されているか提供されていないかという点にある。
  • サ高住は老人ホームに比べて比較的まだ元気な高齢者向けの施設であり、好きな時間に外出ができたりと生活の自由度が高い
  • サ高住と老人ホームはどちらも施設によって金額が異なり、一概にどちらの方が高い・安いということはない
在宅介護エキスパート協会 代表
所有資格:AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士,社会福祉士,宅地建物取引士
専門分野:在宅介護,老後資金,介護施設全般
職業: 社会福祉士,宅地建物取引士,ファイナンシャルプランナー

NEC 関連会社(現職)でフルタイム勤務の中、10 年以上に渡り遠距離・在宅介護を担う。両親の介護をきっかけに社会福祉士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーなど福祉に直接的・間接的に関係する資格を取得。その経験や知識を多くの方に役立てていただけるよう「在宅介護エキスパート協会」を設立、代表を務める。詳しくはこちら

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サ高住と老人ホームの違いを7つの項目で詳しく解説

サ高住と老人ホームの違いとは一体何なのか、定義・位置づけ入居条件契約方式費用居室の広さ提供サービス生活様式・生活の自由度の7つの観点から解説していきます。

ポイント①:定義・位置づけ

「サ高住」と「老人ホーム」という言葉は、厳密にいうと比較対象として適さない場合があります。「サ高住と老人ホームの違いは?」という質問は、例を挙げるとすれば、「リンゴと果物の違いは?」と聞いているのに似ています。その理由は、「老人ホーム」とは一般的に高齢者向けの住まい全般を指す通称で、いわば「果物」のような大きなくくりを指し、その種類の一つとして「サ高住」があるからです。

一般的によく口にする「老人ホーム」は「有料老人ホーム」を指すことが多く、「サ高住」と「有料老人ホーム」は法律上の定義でも別物とされています。簡単に説明すると以下のような位置づけがなされています。

  • サービス付き高齢者向け住宅(サ高住): 「高齢者住まい法」という法律に基づいて登録された、バリアフリー対応の賃貸住宅
  • 有料老人ホーム(介護付き・住宅型など): 「老人福祉法」という法律に基づいて都道府県に届け出が必要な施設

有料老人ホームの中には様々な種類があり、これもまた施設選びが複雑になってくる要因になります。「より自分たちに合った施設選びをするために、施設の種類についてもっと詳しく知りたい」という方はこちらをご覧ください。

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ポイント②:入居条件

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) 有料老人ホーム
60歳以上、もしくは要介護要支援認定を受けている60歳未満・自立~要介護5

※要介護度の指定は施設によって異なるが、身の回りのことは自分でできる方のみ原則入居可能

60歳もしくは65歳以上・自立~要介護5

※要介護度の指定は施設によって異なる

入居条件は、どちらも基本的に60歳もしくは65歳以上・自立~要介護5で同じですが、施設によって大きく異なります。自立している方しか受け入れていない施設もあれば、要介護1以上の方しか受け入れていない施設もあり、一概にどちらの方が条件が良いということはありません。

ただ、一般型サ高住は自立した生活をできる方を想定しているため、たとえ要介護度が低くても身の回りのことが自分でできない場合は入居が難しくなります。一方、有料老人ホームは施設側が生活援助・生活介助サービスを提供しており、寝たきりの方でも入居できるところはあります。

ポイント③:契約方式

サービスを利用する際の契約方式が、それぞれで異なります。有料老人ホームは施設を利用する権利を購入して利用する「利用権方式」であるのに対して、サービス付き高齢者向け住宅は主に「賃貸借契約方式」である点が異なります。

有料老人ホームは、施設を利用する権利に合わせて食事・清掃・生活介助などのサービス利用費用も含まれており、施設全体を利用する権利として購入します。一方サ高住の場合は、住居の賃貸借契約のみを結ぶため、必要に応じて食事などの住居サービスを自身で選択し、契約する必要があります。

建物賃貸借契約の場合は相続可能

サービス付き高齢者向け住宅の契約方式は、「建物賃貸借契約」と「終身建物賃貸借契約」があります。建物貸借契約の場合は、契約者が死亡した場合でも、借地権が同居する配偶者や親族に相続されれば契約は継続されて、住み続けることができる場合もあります。終身建物賃貸借契約は、契約期間がなく、契約者が終身住み続けることができるものです。

ポイント④:費用

サ高住と有料老人ホームの費用は、月額でトータルするとそんなに大きく変わりません。どちらも施設によって金額が異なるため、一概にどちらの方が高い・安いということはないと思ってよいでしょう。

介護施設の費用は、入居前に支払う入居一時金と、入居中に支払う月額費用の2種類に分かれます。ここでは、サ高住と有料老人ホームの入居一時金・月額費用を比較して紹介します。

サ高住の費用はこちらの記事で、有料老人ホームの費用はこちらの記事で詳しく解説しています。

サ高住にかかる費用

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の費用はいくら?費用相場から内訳まで解説

サービス付き高齢者向け住宅を利用するには、入居の際に入居一時金と、月々の月額利用料がかかります。賃貸借契約であるサービス付き高齢者向け住宅では、入居の際の一時金は敷金や礼金という扱いになる場合もあります。

そのため、途中で解約して退去する場合は、原状回復費などを差し引いて敷金が残るなら、残金を返金してもらえる点が特徴です。月額利用料はいわば家賃であり、これには居住費だけではなく、管理費がかかる場合もあります。

入居の際にかかる費用は全国で見ると52.9万円が平均であり、中央値は12.5万円です。月額利用料は平均が18万円であり、中央値は16.2万円です。施設によってばらつきが多いため、費用は平均ではなく中央値を参考にすると良いでしょう。

有料老人ホームにかかる費用

有料老人ホームもサービス付き高齢者向け住宅と同じで、初期費用として入居一時金が、月々の費用として月額利用料がかかります。入居一時金は家賃の前払いの扱いであり、施設の運営のために使用されます。

住宅型有料老人ホームの例では、相場が入居金0~数百万円、月額利用料5~20万円ほどです。また地方では入居一時金が0円、月額利用料が15万円以下という施設もありますが、都心では入居一時金が数百~数千万円、月額利用料が20万~40万円ほどが平均となっており、エリアによってその差は大きくなっています。

また、入居一時金は償却されるものであり、施設によって償却率や償却期間が異なることは覚えておきましょう。そのため、高額な費用を支払ったとしても、退去までに償却できなかった場合は基本その残金の払い戻しを受けられます。

月額利用料には家賃に該当する居住費だけではなく、施設の管理費や食費が含まれます。その他、日常生活にかかるおむつ代や理美容の費用などがかかります。

ポイント⑤:居室の広さ(面積)

サービス付き高齢者向け住宅は、居室の広さが規定されており、基本的には25平方メートル以上となります。ただし、キッチンやリビングといったスペースが併設されている場合は、18平方メートル以上となり、居室の要件は変動します。

また、サービス付き高齢者向け住宅は1人暮らしだけではなく、夫婦など世帯で入居することも可能であり、世帯での利用の場合は、規定よりもさらに居室は広くなることが一般的です。

一方有料老人ホームは、個室が原則となります。床面積が13平方メートル以上と規定されています。居室面積は平均的にサ高住の方が広いと言えるでしょう。

ポイント⑥:提供サービス

一般型のサ高住は生活相談・安否確認サービスにとどまるのに対して、有料老人ホームは生活支援・食事・清掃・生活介助など、さまざまなサービスを提供しています。

また、有料老人ホームの場合はレクリエーションやイベントなどの娯楽も豊富です。サービス付き高齢者向け住宅でもレクリエーションなどがないわけではありませんが、有料老人ホームよりは少ないと考えましょう。

そのため、提供しているサービスの幅広さや多さという観点で見ると、有料老人ホームの方に軍配が上がります。ただ、これは有料老人ホームの方が優れているというわけではなく、サ高住は「高齢者が自立して生活することを支援する」ことが目的なので、サービスを提供しすぎず、入居者自身の自立した生活を支えているのです。

ポイント⑦:生活様式・生活の自由度

日常生活における自由度は、サービス付き高齢者向け住宅のほうが高いです。賃貸借契約であるサービス付き高齢者向け住宅は、通常の賃貸住宅と同じ扱いであるため、自由に外出できます。また、外泊などにも許可は不要であり、日常生活における選択は、すべて個人の自由で行える点が特徴です。

一方有料老人ホームでも外出はできますが、その都度届け出が必要です。個人の健康状態によっては高頻度で外出もできますが、届け出が必要であることからサービス付き高齢者向け住宅に比べると自由度はやや低いといえます。

また、有料老人ホームは食事や清掃、レクリエーションなどの時間が施設ごとに定められており、比較的集団での生活が多くなります。その点からも自由度は低いと言えるでしょう。

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自分に合った施設タイプを選ぶための5ステップ

ここまで、サ高住と老人ホームの違いについて解説してきて、ある程度の違いは理解していただけたのではないでしょうか?そこで、自分たちの場合、具体的にどのような施設タイプが合っているのか、以下の5つのステップで考えてみましょう。

  1. 条件設定
  2. 情報収集
  3. 資料請求
  4. 施設見学・体験入居
  5. 入居先を決める

具体的な老人ホームの選び方については、こちらの記事で解説しています。ぜひご覧ください。

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サ高住と老人ホームの違いまとめ

今回は、「サ高住」と「有料老人ホーム」の違いについて、定義や費用、サービス内容など7つの観点から詳しく解説しました。

多くの違いがありましたが、突き詰めるとその差は自由な暮らし』を重視した住まいか手厚い介護』を重視した施設かという、根本的なコンセプトの違いに行き着きます。

最後に、あなたがどちらのタイプに向いているのか、判断するためのポイントをまとめました。

【サ高住】が向いているのはこんな方

  • 今のライフスタイルをできるだけ変えず、自由な暮らしを最優先したい方
  • 介護は必要な時に必要な分だけ、外部のサービスを自分で選びたい方
  • 一般的な賃貸住宅と同じように、気軽に住み替えも検討したい方

【有料老人ホーム】が向いているのはこんな方

  • 将来の介護に備え、24時間体制の安心感を手に入れたい方
  • 食事や掃除、介護まで包括的なサービスを施設にお任せしたい方
  • 他の入居者との交流やレクリエーションも楽しみたい方

 

どちらが良い・悪いということでは決してありません。最も大切なのは、ご自身やご家族が**「これからの暮らしで何を一番大切にしたいか」**を明確にすることです。

この記事で違いを理解したら、次に「自分たちの希望条件」を整理し、気になる施設が見つかったら、ぜひ資料請求や見学をしてみてください。施設の雰囲気やスタッフの人柄など、実際に肌で感じる情報こそが、後悔しない選択をするための何よりの判断材料となるはずです。

 

サ高住と老人ホームホームの違いは?

サ高住と老人ホームの最大の違いは、施設内で介護サービスが提供されているか提供されていないかという点にあります。

サ高住ってどんな施設?

サ高住は日常生活を問題なく送れる高齢者向けの賃貸住宅であるため、利用時間や各種サービスの利用時間といった縛りがなく、自由に生活できるという特徴があります。

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