「親の介護のために車を買い替えたいけれど、助成金は出るのだろうか」と考える方は多いのではないでしょうか。
自動車メーカーのホームページなどでは断片的な情報があるだけで、助成金についての詳細な情報はなかなかな見えてきません。
そこで本記事では、親の介護のための車について、購入時と購入後に分けて、使える助成金・減免制度を一覧で解説します。各制度についても詳しくご紹介していますので、介護のために車の購入を考えている方はぜひご覧ください。


親の介護のための車に助成金は出る?
親の介護のために車を買うとき、購入費そのものに使える現金給付型の助成金はありません。
一方で、購入した後には、税金の減免や貸付、割引など8種類の制度を利用できます。
ただし多くの制度は身体障害者手帳などの交付が条件で、要介護認定の有無は問われません。
購入するときの助成制度はない
親の介護のために車を購入する時点では、国や自治体から現金がもらえるような助成金の制度はありません。
実際に、後述する制度の多くで対象条件とされているのは身体障害者手帳などの交付であり、要介護認定の有無は条件になっていません。
「要介護認定を受けている=助成の対象」と思われがちですが、多くの制度は身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を条件にしています。親が要介護認定のみで手帳を持っていない場合、対象になるかどうかはお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口・自治体の福祉事務所へ確認してください。
購入前に「対象になるか」を自己判断せず、窓口へ確認したうえで購入計画を立てることが失敗を防ぐポイントです。
購入後の助成制度はある
車を購入した後に使える制度としては、次の8種類があります。
・自治体の車両購入・改造費補助金
・消費税の非課税
・低金利・無利子の貸付制度
・自動車税・軽自動車税(種別割)の減免
・高速道路料金の割引
・フェリー運賃の割引
・ガソリン代の助成
・運転免許取得費用の助成
次章から、購入時と購入後に分けて、それぞれの条件や金額の目安を解説します。
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親の介護のための車購入時に使える助成金
親の介護のための車を購入する時点で使える制度は、自治体の補助金、消費税の非課税、低金利の貸付制度の3つです。
いずれも身体障害者手帳などの交付を受けていることが前提で、購入・改造が終わってから申請しても認められないケースがほとんどです。
たとえば横浜市では自動車の改造費用を上限20万円まで助成していますが、申請は「改造完了(購入)後1年以内」と期限が定められています。
自治体の車両購入・改造費補助金
車椅子の昇降装置や手動運転装置などへの改造費、または福祉車両の購入費の一部を、自治体が補助する制度です。
上限額は自治体によって差があり、10万円〜24万円程度の幅があります。
消費税の非課税
国税庁によると、車椅子の昇降装置を備えた車両や、運転補助装置を備えた車両は、身体障害者用物品に該当します。
該当する場合、消費税が非課税になります。
非課税になるのは、譲渡・貸付け・製作の請負と、これらの装置に関わる修理です。
いったん一般車両として購入し、後から改造した場合は、車両本体の購入分は課税対象のままです。
非課税になるのは改造費用のみである点に注意してください。
低金利・無利子の貸付制度
厚生労働省の生活福祉資金貸付制度では、低所得世帯・障害者世帯・高齢者世帯を対象に貸付を行っています。
金利は連帯保証人ありなら無利子、無しでも年1.5%という低利子です。
窓口は市区町村の社会福祉協議会です。
親の介護のための車購入後に使える助成金
車を購入した後に使える制度は、自動車税の減免、高速道路料金の割引、フェリー運賃の割引など5つです。
いずれも身体障害者手帳などの交付が条件です。
割引率・助成額は自治体や事業者によって異なります。
自動車税・軽自動車税(種別割)の減免
身体障害者手帳などの交付を受け、一定の障害等級に該当する場合、自動車税・軽自動車税(種別割)が減免されます。
減免額には上限があり、自治体によって金額が異なります。
対象となる障害等級は障害の種類ごとに細かく定められているため、詳しい条件はお住まいの都道府県税事務所に確認してください。
車の税金についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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高速道路料金の割引
NEXCO西日本によると、有料道路の通行料金は半額割引になります。
対象は、身体障害者手帳を持つ本人が運転する場合です。
または、重度の障害がある方を本人以外が運転して送迎する場合も対象になります。
ETCレーンで割引を受けるには、市区町村の福祉担当窓口で「有料道路障害者割引申請書兼ETC利用申請書」を提出し、車両・ETCカードの事前登録を済ませておく必要があります。登録前は係員レーンで手帳を提示して利用してください。
フェリー運賃の割引
たとえば南海フェリーでは、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳のいずれかを提示すると、本人の運賃が50%割引になります。
同様の割引を設けているフェリー会社は他にも存在します。
会社によっては、障害の程度(第1種など)に応じて介護者・付添者1名も同時に割引の対象になります。
割引率や対象範囲は会社ごとに異なるため、利用する航路の公式サイトで事前に確認してください。
ガソリン代の助成
自治体によっては、障害者本人または生計を同じくする家族が運転する自動車のガソリン代を助成しています。
助成方法・上限額は自治体ごとに大きく異なります。
運転免許取得費用の助成
自治体によっては、身体障害者手帳などを持つ方が運転免許を取得する際の教習費用を助成しています。
横浜市の場合、技能教習費用の3分の2、上限10万円を助成しており、運転免許証の交付日から1年以内の申請が条件です。
まとめ
親の介護のための車を購入する時点で使える現金給付型の助成金はありません。
一方で、購入後には税金の減免・貸付・割引など8種類の制度があります。
多くの制度は身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳のいずれかの交付が条件です。
要介護認定のみでは対象になりません。
上限額・対象条件は自治体や事業者によって異なり、購入・改造前の事前申請が必要な制度がほとんどです。
車を購入する前に、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口・都道府県税事務所へ、対象になるかどうかを確認しておきましょう。
※記載の金額・条件は執筆時点(2026年9月)の情報です。制度は改定される場合があるため、最新の内容は各窓口でご確認ください。
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