• 親の介護
  • 【公開日】2023-02-07
  • 【更新日】2023-03-31

親の介護のために車を買い替えたい!助成金や減免制度を紹介!

親の介護のために車を買い替えたい!助成金や減免制度を紹介!

「通院や介護施設の送り迎えのために車を買い替えようと考えているけど、助成金は出るのかな?」

介護施設によっては送迎を行っていただけるところや、介護タクシーを利用する方もおりますが、通院や家族との外出へご自身の車で送り迎えがしたいと考える方もおります。

今回は、親の介護で車を買い替える際のポイント、助成金や減免制度の有無を解説します。

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株式会社アテンド 代表取締役
専門分野:介護全般

旧三菱銀行およびみずほ銀行で10年ほど窓口やローンアドバイザーに従事したのち、 2013年に介護事業を運営する株式会社アテンド設立。 同年6月にリハビリ特化型「あしすとデイサービス」開設。 メディア実績は厚生労働省老健事業「サービス活用販促ガイド」、週刊ダイヤモンド、 経済界、シルバー新報、聖教新聞、ABEMA Rrime など 介護事業経営と父の介護を8年経験したスキルを活かし、現在は講師として著者として介護のノウハウを提供。介護する人とされる人が安心して暮らせる環境つくりに邁進している。詳しくはこちら

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親の介護のために車を買い替えるのに助成金は出るか?

親の介護のために車を買い替える場合、要介護認定を受けた方への助成金や減免等の制度はございません。

通院や家族で外出する際の送り迎えに必要な車ですが、そもそも要介護認定を受けている場合、自動車の購入などの助成金が出るのか疑問のある方が多いです。

東京都主税局によると、車両購入や自動車税の減額免除や助成を受けるには下記の条件が該当すると決められております。

  1. 身体障害者手帳の交付を受けている
  2. 戦傷病者手帳の交付を受けている
  3. 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている
  4. (療育手帳の交付を受けている)
  5. (小児慢性特定疾患児手帳の交付を受けている)

ご覧の通り、親の介護のために自動車の購入や自動車税の助成を受けられる方は、親が障害者の交付を受けていることが条件です。

親が障害者の交付を受けている場合、自動車税の免除や自動車購入資金の貸付制度などがありますが、現状要介護認定のみでは助成金等を受け取る制度はありません。

次章にて、親の介護のために車を購入する際の助成金や制度について詳しく解説していきます。

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親の介護のために車を購入する際の助成金や制度

親の介護で福祉車両を購入するときや、親の身体に障害がある場合、下記の助成金や減免制度を享受できます(一部条件がございます)。具体的には下記の制度や助成があります。

  • 購入・リース・改造が非課税
  • 自動車取得税・自動車税・軽自動車税の減免
  • 自動車購入資金の貸付・助成
  • 自動車燃料費の助成
  • 自動車改造費の助成
  • 自動車付属品の助成

これらの制度や助成について詳しく解説していきます(一部の助成は各自治体により条件や限度額などが異なります。詳しくは各自治体や市区町村区の窓口へご連絡ください)。

購入・リース・改造が非課税

国税局によると、身体が不自由な方向けの装置や機能が付いた自動車は、譲渡、貸付け、製作の請負、修理などが非課税とされます。具体的には下記の自動車が該当すると述べてます。

身体障害者による運転に支障がないように、手動装置、左足用アクセル、足踏式方向指示器、右駐車ブレーキレバー、足動装置、運転用改造座席の補助手段が講じられている自動車。

車椅子を使用する人を車椅子等とともに搬送できるよう、車椅子等昇降装置を装備し、かつ、車椅子等の固定等に必要な手段を施した自動車。

また身体障害者の運転を補助する装置や、車椅子の昇降装置などを設置するために自動車を改造する際の費用も非課税になります。

ただし一般車両を購入して福祉車両に改造する場合、改造費は非課税ですが、車両の購入費には消費財がかかるため、注意が必要です。

国税局【第10節 身体障害者用物品の譲渡等関係】より

自動車取得税・自動車税・軽自動車税の減免

東京都主税局によると、身体障害者が自ら使用する自動車、または身体障害者と生計を一にする者が使用する自動車、身体障害者を常時介護する者が使用する自動車は、自動車税、軽自動車税または自動車取得税が減免されます。

自動車税、軽自動車税の減免

自動車税種別割の減免上限額:45,000円(新規登録の場合は、登録月により45,000円の月割額)

グリーン化税制の適用を受ける自動車で、適用後の税額が上限額を超えた場合、その超えた額の納付が必要です。

軽自動車税種別割の減免制度は、各自治体により異なります。

自動車取得税の減免

自動車税環境性能割の減免上限額:課税標準額300万円相当分に税率を乗じて得た額

障害者の方が運転又は利用するため特別の改造をした場合は、改造費部分を上限額に加算します。

なお、減免を受けることができる自動車は、軽自動車を含めて、障害者一人につき一台と限られています。

東京都主税局【自動車税環境性能割・自動車税種別割の減免制度のご案内】より

自動車購入資金の貸付・助成

厚生労働省によると、障害者が自ら運転する又は障害者と生計を同一にする者が、専ら当該障害者の日常生活の便宜等を図るために自動車の購入を行うのに必要な経費を250万円を上限として賃府すると発表しております。

厚生労働省【福祉資金福祉費対象経費の貸付上限目安額等】より

自動車燃料費の助成

各自治体により、障害者本人もしくは同居の親族が所有する普通自動車、軽自動車等の利用者に燃料費(ガソリン代)の助成をすることができます。

申請には各自治体が発行する助成申請書とともに、燃料費の請求書やガソリン代の領収証が必要になります。

自動車改造費の助成

各自治体により、身体に不自由がある方を送迎するために普通自動車、軽自動車等のハンドル、ブレーキ、アクセル、移乗装置、車椅子の収納装置などを改造する場合に費用を助成することがあります。

申請の際は改造を行う前に、各自治体の窓口へ申請書と改造を行う業者の見積書等を申請する必要があります。

一度助成を受けた方でも、自動車の老朽化ややむを得ず買い替えが必要になった場合には、買い替え後の自動車に対する改造も対象になります。

ただし、近年多く見られている自動車メーカーが福祉車両として売り出している自動車は、障害者減免の対象となる可能性があります。

自動車付属品の助成

国税局によると、身体に不自由がある方向けの自動車に係る付属品について、当該自動車と一体性があるものと認められるものは、付属品を含めた全体が障害者用の自動車に該当して非課税となると回答しております。付属品の例としては下記のものがあります。

  • カーオーディオ
  • カーラジオ
  • エアコン
  • 空気清浄機
  • カーナビゲーション
  • 字光式ナンバープレート

ただし、これらの装置は納車時に装備されている必要があります。

消費税法別表第一第10号、消費税法施行令第14条の4より

要介護認定の親の介護のために自動車を買い替えたい

ここまでで親の介護のために車を購入する際の助成金や制度について解説してきました。1章でもお伝えしたように、助成金や減免制度などが適用されるのは、介護者が障害者手帳の交付を受けていることを条件とするものが多いです。

しかし、親の介護のためにどうしても車を買い替えたい、購入の費用を抑えたいという場合、福祉車両の購入を検討しましょう。

【購入・リース・改造が非課税】の際にお伝えしましたが、福祉車両ならば車両購入にかかる消費税が非課税になるというメリットがございます。

次章にて福祉車両とはどんなものかについて解説していきます。

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福祉車両について

福祉車両とは、身体の不自由な方や高齢者の移動を自由に広げるために、いろいろな工夫が施されている車です。

福祉車両には「介護車両」「自操車」の二つのタイプに分かれ、介護状況や運転者により適切な車が変わります。

福祉車両には様々な助成制度や優遇制度が適用されております。一例を挙げると下記の制度が受けられます。

  • 福祉車両の購入時の消費税が非課税になる
  • 「駐車禁止除外指定車」の標識を掲示できる
  • 任意保険の割引が受けられる

福祉車両は、生計を同じくする家族でも購入可能です。

次に福祉車両の種類と機能について紹介します。

福祉車両の種類

福祉車両は、介護者や運転者の状況により2つの種類に分けられます。

  • 介護車両
  • 自操車

種類別の車両について詳しく紹介していきます。

介護車両

介護車両は身体が不自由な人の乗り降りをサポートする自動車のことです。シートが回転・昇降するタイプや車椅子のまま乗り降りができるタイプなど、介護する人も介護される人にも優しい車両です。

介護車両は大きく区分すると、3つのタイプに分かれております

  • 回転(スライド・チルト)シート車
  • 昇降シート車
  • 車椅子移動車

ひとつづつ詳しく解説します。

回転シート車

回転シート車は乗り降りを手伝って欲し方向けに、シートが回転する機能が付いてます。

杖などを使って介護者自身が歩くことができる方、車の乗り降りに不便を感じている方向けの車です。

昇降シート車

昇降シート車は車椅子の乗り降りをサポートするために、座席シートが車外まで降りてくる機能が付いてます。

外出時に車椅子や杖などを使用される方、半身マヒなどで乗り降りする方向が限られている方向けの車です。

車椅子移動車

車椅子自動車は車の後方にスロープやリフトが付いており、車椅子に乗ったまま乗車できる装置が付いています。

常に車椅子を使われている方、車のシートへの乗り降りが困難な方向けの車です。

親の介護で病院や施設の送り迎えをする際には、介護者の状況に合わせて車を選ぶことが大切です。

自操車

自操車は身体の不自由な人が自分で自動車を運転するため、様々なサポートをする機能が付いている自動車です。障害者の運転をサポートするために、下記のような機能がついています。

  • 手動装置(手だけでアクセル/ブレーキ操作)
  • 足動装置(足の前後回転運動によるステアリング操作)
  • 左足用アクセル
  • 足踏式方向指示器

親の介護状況により適切な車両を選びましょう。次項では福祉車両を選ぶ際のポイントを紹介します。

福祉車両の選び方

福祉車両を選ぶ際には、親の介護状況や駐車場の広さなど踏まえた上で選ぶことが大切です。

例えば「身体に障害がある親自身が運転するのか、自分が運転して病院まで送るのか」「シートに座るのか、車椅子のまま乗車するのか」など親の介護状況を具体的に考えるといいでしょう。

車のサイズなども、普段車に乗る人数や駐車場の広さなども想定しましょう。一般的に車椅子のまま乗車するタイプの車両は、乗り降りの際に普通の車よりもより広いスペースが必要です。

その他にもメーカーや車種により細かい違いがございます。

  • かがむ負担を減らすために車高が高くなっている
  • 開け閉めが簡単なスライドドアがついている
  • 乗り降りの際に、つかまりやすいところにグリップがある
  • つまずかないように、車の低床が低くなっている

可能ならば介護される親と一緒に試乗することで、介護する方も介護される方の両方が安心できる車を選べるようにしましょう。

また福祉車両の検討と同時に、介護施設についても見直してみてはいかがでしょうか。

「今のサービスも良いけれども、もっと送り迎えに行きやすい介護施設はないか」とお悩みの方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。

ケアスル介護では、入居相談員が施設ごとに実施するサービスやアクセス情報などをしっかりと把握した上で、ご本人様に最適な施設をご紹介しています。

「親の介護状況に合わせて、アクセスのいい施設を選びたい」という方は、まずは無料相談からご利用ください。

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まとめ

本記事では親の介護で車を買い替えたいという方向けに、助成金や減免制度の有無を紹介しました。親が要介護認定を受けている場合に助成はありませんが、福祉車両への切り替えで得られるメリットが多々あります。

親の介護をしていく上で、通院や家族での外出の際の送り迎えに車を使用する方は多いです。福祉車両などの安全で扱いやすく、簡単に操作できる自動車の使用は、介護する方も介護される方も負担を削減するという面から大切です。

その他の優遇制度などは各自治体により独自に行っている場合がありますので、詳しい内容はお住まいの市区町村の窓口に確認しましょう。

親が要介護認定を受けているけれども、車を購入する際のに助成金は出ますか?

要介護認定を受けた方への助成金や減免等の制度はありませんが、障害者手帳の交付がある場合は助成金や減免制度があります。詳しくはこちらをご覧ください。

親の介護のために車の購入費用を抑える方法はありますか?

福祉車両の場合、購入や改造に係る消費税が非課税になります。福祉車両について詳しくはこちらをご覧ください。

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