要介護2の認定を受けたものの、実際にどのようなサービスをどのくらい使えるのか分からず戸惑っている方は少なくありません。
まず、要介護2の支給限度額は月19,705単位(目安197,050円)です。この金額の範囲内であれば、自己負担1〜3割でさまざまなサービスを組み合わせて利用できます。
ただし、サービスの種類が分かっても、実際にどう組み合わせればよいかはイメージしづらいものです。
そこでこの記事では、要介護2で受けられるサービスをシーン別に整理して紹介します。あわせて、月あたりの利用回数の目安や、状況別のケアプラン・自己負担額の具体例まで詳しく解説します。
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要介護2とはどんな状態か
要介護2とは、要介護認定の8区分(自立・要支援1〜2・要介護1〜5)のうち、要介護1の次に位置する段階です。
立ち上がりや歩行、排せつ、入浴などの基本的な動作の一部に、日常的な介助が必要になる状態を指します。
介護保険サービスを利用するときの1か月あたりの上限(区分支給限度基準額)は、要介護2の場合19,705単位です。
要介護2で受けられるサービス一覧(シーン別)
要介護2の方が利用できる介護保険サービスは種類が多く、把握しづらいものです。
ここでは、利用するシーン(場面)ごとに5つのグループに整理して紹介します。
- 自宅で受けるサービス(訪問系)
- 外に出て受けるサービス(通所系)
- 施設に泊まるサービス(短期入所系)
- 住まいを変える(施設に入居する)サービス
- 用具を借りる・購入するサービス
いずれも、月19,705単位(目安197,050円)の範囲内であれば、自己負担1〜3割で自由に組み合わせて利用できます。
自宅で受けるサービス
自宅での生活を続けながら、専門職に来てもらって介護や医療的なケアを受けるサービスです。
主なサービス内容は、次のとおりです。
いずれも住み慣れた自宅での生活を続けながら利用できるサービスです。
訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅療養管理指導は、医師が必要と認めた場合に利用します。
外に出て受けるサービス
日中、施設に通って介護や機能訓練を受けるサービスです。
家族の介護負担を軽くしたり、他者との交流の機会をつくったりする役割もあります。
要介護2の方は、まずは通所介護(デイサービス)を利用するケースが多く見られます。
認知症の症状がある場合は、認知症対応型通所介護が選択肢になります(詳しくは後述します)。
デイサービスで実際にどのようなことを行うのか、詳しくは以下の記事もあわせてご覧ください。

施設に泊まるサービス
数日〜1週間程度、施設に短期間宿泊して介護を受けるサービスです。
家族が体調を崩したときや、冠婚葬祭・出張などで一時的に介護ができないときに活用されています。
小規模多機能型居宅介護は、1つの事業所で「通い・訪問・泊まり」をまとめて利用できる点が特徴です。
利用する事業所を固定する必要があるため、契約前に自宅からの距離や対応可能な範囲を確認しておきましょう。
ショートステイの選び方や具体的な活用方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

住まいを変える(施設に入居する)サービス
在宅での生活が難しくなってきた場合は、施設に住まいを移すという選択肢もあります。
要介護2で入居を検討できる主な施設は、次のとおりです。
なお、特別養護老人ホーム(特養)は原則として要介護3以上が対象のため、要介護2では通常は入居できません。
要介護2の方が施設入居を希望する場合は、上記の施設が主な選択肢になります。
ただし、認知症の症状や家族による虐待など、やむを得ない事情がある場合は、要介護2でも「特例入所」が認められることがあります。
該当する可能性がある場合は、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談しましょう。
認知症の方向けのグループホームについては、一般的な老人ホームとの違いを以下の記事で解説しています。

施設ごとに費用・サービス内容・入居条件が大きく異なるため、複数の施設を実際に見学し、比較したうえで決めましょう。
条件に合う施設を絞り込みたい方は、無料の施設相談を利用する方法もあります。
用具を借りる・購入するサービス
手すりや車いすなどの福祉用具は、購入せずにレンタルできる仕組みがあります。
自宅の改修費用についても、介護保険から一部支給を受けられます。
福祉用具貸与・特定福祉用具販売・住宅改修は、上で紹介した月19,705単位の限度額とは別枠で利用できます。
特定福祉用具販売は、毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間で10万円が基準額です。
住宅改修は生涯で20万円が基準額ですが、要介護度が3段階以上上がった場合や転居した場合は、再度利用できます。
参考:介護サービス情報公表システム(厚生労働省)特定福祉用具販売/居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について(厚生労働省老企第42号)
要介護2でサービスは月にどのくらい使える?
要介護2の支給限度額(19,705単位)の範囲内であれば、複数のサービスを自由に組み合わせて利用できます。
限度額を超えた分は、全額自己負担になる点に注意しましょう。
支給限度額の考え方
支給限度額は、要介護度が上がるほど高くなります。
要支援1〜要介護5までの限度額は、次のとおりです。
1単位あたりの単価は、サービスの種類や地域によって10円台前半〜半ばの幅があります。
そのため、要介護2の目安額はおおむね約197,050円〜224,000円台となります。
参考:区分支給限度額(目黒区)
サービス別の利用回数の目安
実際にどのくらいの回数サービスを使えるのかは、組み合わせるサービスの単価によって変わるため一律ではありません。
厚生労働省の単位数表をもとにした、要介護2のモデルケースを紹介します。
・訪問介護(身体介護・1時間未満):週6回
・通所リハビリテーション(デイケア・4時間、うち入浴介助週2回):週3回
・福祉用具貸与(車いす・特殊寝台など)
・自己負担額の目安(1割負担時):月額25,321円
このケースは、限度額(約19.7万円)に対して自己負担25,321円分の利用にとどまっています。
訪問介護とデイケアを、毎週の習慣として組み込みやすい構成です。
実際の回数は、本人の生活リズムや家族の希望によって調整されます。また、福祉用具や住宅改修など、他に利用したいサービスの有無によっても変わります。
要介護2のケアプラン例・自己負担額(状況別)
実際のケアプランは、本人や家族の状況によって大きく変わります。
ここでは、よくある5つの状況ごとに、サービスの組み合わせ方の考え方を紹介します。
- 実家で一人暮らしをしている場合
- 仕事しながら在宅介護している場合
- 認知症の症状がある場合
- 医療ケアが必要な場合
- 費用を抑えたい場合
いずれのケースも、最終的な組み合わせはケアマネジャーとの相談を通じて決まります。
実家で一人暮らしをしている場合
一人暮らしの場合は、安否確認と生活援助を中心に組み合わせるのが基本の考え方です。
前述のモデルケース(訪問介護週6回+デイケア週3回、自己負担月額25,321円)のように、訪問系と通所系を組み合わせる形が一般的です。
離れて暮らす家族が様子を確認しやすいよう、訪問頻度を多めに設定するケースもあります。
仕事しながら在宅介護している場合
平日日中に家を空ける時間が多い場合は、デイサービスを軸にした組み立てが中心になります。
デイサービスの利用日数を増やすほど、単価の高いサービスの比重が上がります。
限度額内におさまるかどうかを、ケアマネジャーと確認しながら調整しましょう。
仕事の繁忙期が決まっている場合は、あらかじめショートステイの予約を相談しておく方法もあります。
認知症の症状がある場合
認知症の症状がある場合は、認知症に対応した専門のサービスを組み合わせることがポイントです。
症状が強く出て在宅での対応が難しくなった場合、認知症対応型のグループホームが入居先の第一選択になることが多いとされています。
暴言や徘徊など症状がとくに強い場合は、精神科やメンタルクリニックと連携しながら投薬を調整することもあります。
落ち着いた状態にしてから、入居を検討する流れが取られるケースもあります。
医療ケアが必要な場合
たんの吸引や胃ろうなど、医療的なケアが必要な場合は、看護師が関わるサービスを中心に組み立てる必要があります。
医療ニーズが高い方は、施設に住まいを変える場合も看護師の配置が手厚い施設を選ぶことが重要になります。
訪問診療や訪問看護の費用は医療保険が適用される部分もあるため、介護保険との使い分けは主治医やケアマネジャーに確認しましょう。
費用を抑えたい場合
費用を抑えたい場合は、限度額の範囲内におさめることに加え、負担を軽減する公的な制度も活用できます。
1か月の自己負担額の合計が上限を超えた場合、申請により超過分の払い戻しを受けられます。
この払い戻し制度は高額介護サービス費と呼ばれ、一般的な世帯では月44,400円が上限の目安です。
そのほか、費用を抑える工夫として次のような方法があります。
- 訪問回数の多い訪問介護より、単価の低い生活援助中心のプランを軸にする
- 福祉用具は購入ではなくレンタル(福祉用具貸与)を優先する
- 限度額に近づいてきたら、超過分が発生する前にケアマネジャーへ相談する
収入や資産の状況によって使える制度は異なるため、具体的な負担額はケアマネジャーや市区町村の窓口に相談するのが確実です。
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まとめ
要介護2で受けられるサービスは、自宅・通い・宿泊・住まいの変更・用具の5つに整理できます。
月19,705単位(目安197,050円)の範囲内であれば、自己負担1〜3割で自由に組み合わせられます。
最適な組み合わせは本人と家族の状況によって変わるため、まずはケアマネジャーに希望や不安を伝えてみましょう。
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