介護医療院は、廃止が決定した介護療養型医療施設から移行するために、2018年4月に新しく創設された施設です。
そのため、「介護医療院についてあまりよく知らない」「介護療養型施設と介護医療院がどう違うの?」と思っている方も少なくないでしょう。
本記事では、介護療養型医療施設が廃止される経緯とともに、介護医療院について解説していきます。

介護療養型医療施設は廃止される?
介護療養型医療施設が廃止される理由は?
介護療養型医療施設の廃止が決定したのは、2006年に厚生労働省が行った実態調査で、医療療養型病院と利用者の状況に大差ないことが判明し、再編成が必要と判断されたためです。
医療療養型病院は、容体が安定した慢性期の方に対し、医療ケアやリハビリテーションなどを行う機関です。
医療療養型病院は、医療保険が適用となる機関であり、介護保険が適用となる介護療養型医療施設とは財源が異なります。
しかし、厚生労働省の調査結果では、どちらの利用者にも医療への依存度が同程度みられ、明確に棲み分けができていないと判明したのです。
また、介護療養型医療施設の課題として、長期の利用者が想定以上となっており、医療費・社会保障費を圧迫していることも浮き彫りとなりました。
以上のような背景から、介護療養型医療施設の廃止が決定されたのです。
介護療養型医療施設が完全廃止されるまでは施設利用が可能
廃止が決定された介護療養型医療施設ですが、完全廃止となるのは2024年3月末であり、それまでは施設の利用が可能となっています。
以下の図は、介護療養型医療施設から介護医療院への移行計画を示したものです。
上記の図の通り、介護療養型医療施設の廃止に伴い、2018年4月に介護医療院が創設されましたが、2024年3月末までは、介護療養型医療施設から介護医療院への移行期間となるのです。
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介護療養型医療施設から介護医療院に移行されて何が変わる?
介護療養型医療施設と介護医療院の違い
介護療養型施設と介護医療院の最大の違いとして、受けられるサービスの違いがあります。
介護療養型医療施設は、医療機関という位置づけであるため、医療ケアが中心となりますが、介護医療院は、医療ケアだけでなく、介護サービスや生活視線サービスを受けることができます。
そのほか、介護療養型医療施設と介護医療院は、人員基準や費用などにも違いがあります。
両者の違いについて詳しく知りたいという方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

介護療養型医療施設から介護医療院に移行されることによるメリット
介護療養型施設から介護医療院に移行されることによるメリットには、主に以下のようなものが挙げられます。
- 手厚い医療ケアを受けられる
- 長期的に生活できる
- 看取り・ターミナルケアにも対応できる
手厚い医療ケアを受けられる
介護医療院は、医師の配置・医療設備の設置などにより、より専門的な医療ケアが可能です。
病院での処置が必要など、ほかの介護施設では対応できない重度の方でも入所できます。
また、病院に併設されている施設も多く、施設内での対応が難しい場合でも速やかに提携病院に受け入れてもらえるので安心です。
生活機能の維持・向上のために、理学療法士や作業療法士などからリハビリを受けられるのも魅力の1つだといえます。

長期的に生活できる
介護医療院は、介護・医療両面からのケア・看取りにも対応しており、長期療養を前提とした受け入れが可能です。
ほかの施設では、住める期間が3カ月~半年ほどと設けられているところもあります。
そのため、長期利用できるのは入所者や家族に対しても大きなメリットといえるでしょう。
看取り・ターミナルケアにも対応できる
介護医療院では、看取りやターミナルケアなどに対応しているため、本人はもちろん家族も安心して任せられます。
専門的な医療ケアを受けられるので、重度の方であっても入所可能です。
医師の判断が必要となる鎮痛処置・薬の処方などもスムーズに行えるため、入所者は最期まで生活の質を落とさずに過ごせます。
ただし、施設によっては終末期の対応をしていないところもあります。容体が悪化している場合は入所できない可能性もあるため、入所前に確認が必要となります。

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介護療養型医療施設から介護医療院への移行のまとめ
本記事では、介護療養型医療施設が廃止される経緯とともに、介護医療院について解説していきました。
介護療養型医療施設は現在でも入居が可能ですが、2024年3月末には介護医療院へと完全に移行されます。
しかし、介護医療院では、介護療養型医療施設と同様の安心した生活を送ることができるため、心配はいりません。
この機会に介護医療院についての理解を深め、入居先の選択肢の1つとして検討されてみてはいかがでしょうか?