介護付き有料老人ホームの費用は医療費控除できる?ケーススタディや申請方法も紹介

介護付き有料老人ホームの費用は医療費控除できる?ケーススタディや申請方法も紹介

介護付き有料老人ホームへの入居を検討する際、「医療費控除を利用できるのか」は多くの方が気になる重要なポイントです。

医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に受けられる所得控除です。

結論から言うと、介護付き有料老人ホームの月額料金は原則として医療費控除の対象になりません。
しかし、入居中に医療機関を利用した費用や、一定の条件を満たす介護サービス費は例外的に控除の対象になります。

本記事では、介護付き有料老人ホームにおける医療費控除の対象となる費用と対象外の費用を、よくあるケース別にわかりやすく解説し、申請方法や費用負担を軽減できるその他の制度もあわせて紹介します。

関連記事
介護付き有料老人ホームの費用はいくら?実際の請求書を公開しながら解説
介護付き有料老人ホームの費用はいくら?実際の請求書を公開しながら解説
関連記事
【図解】介護付き有料老人ホームとは?│3タイプある!特徴・他施設との違い・入居条件がわかる
【図解】介護付き有料老人ホームとは?│3タイプある!特徴・他施設との違い・入居条件がわかる
ウーマンライフパートナー
所有資格:ファイナンシャルプランナーAFP,年金アドバイザー3級
専門分野:社会保険,税金
職業: ファイナンシャルプランナー

仕事と介護を両立しながら、親の介護を15年経験。ケアマネに相談し、介護保険制度を最大限に活用して在宅で過ごす。病気が進行して障害者になり、税制優遇制度も有効に利用。長年の介護経験から、FP勉強会でセミナー講師を務め、わかりやすいと定評がある。詳しくはこちら。

約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4
約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4
約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4

介護付き有料老人ホームで医療費控除はできる?

介護付き有料老人ホームにおいてかかる費用の一部は医療費控除ができます。すべての費用を控除できるわけではありませんのでご注意ください。

本章では、介護付き有料老人ホームにおいて医療控除ができる費用と、できない人についてご紹介していきます。

医療費控除の対象となる費用

介護付き有料老人ホームに入居中でも、治療を目的とした医療費は医療費控除の対象になります。

医療費控除の対象になる費用
診療・治療費医師または歯科医師による診療費、治療に必要な薬代
通院・入院関連費医療機関への通院費、医師の送迎費、入院時の食事代・部屋代、医療用器具の購入代
施術費あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師による施術費
治療用器具の購入費治療に必要な義手、義足、松葉杖、補聴器、義歯、眼鏡などの購入費
訪問看護費厚生労働大臣が定める疾病の場合、主治医の特別訪問看護指示書に基づく訪問看護費用
介護サービス費の一部介護福祉士等による喀痰吸引・経管栄養を受けている場合、介護サービス費のうち10分の1相当額

これらの費用は、医療控除が可能です。

なお、基本的に介護付き有料老人ホームで訪問看護は利用できませんが、例外的に利用できるときには医療保険が適用されます。

実費負担の部分についても医療費控除が使えますので、訪問看護を利用する場合は申請しておきましょう。

医療費控除の対象とならない費用

介護付き有料老人ホームの月額料金である家賃・食費・介護サービス費・生活費全般は、医療費控除の対象になりません。

医療費控除の対象にならない費用
家賃居室の利用料
食費食事の提供にかかる費用
介護サービス費特定施設入居者生活介護にかかる基本サービス費
日常生活費理美容代など、日常生活で必要となる費用
特別なサービス費用個室の特別な設備使用料など

訪問介護などの居宅サービスについても、医療系サービスと組み合わせずに単独で利用する場合、有料老人ホームでの利用分は対象になりません。

介護付き有料老人ホームの請求書に記載された金額をそのまま医療費控除として申告すると、対象外の費用まで含めてしまう可能性があります。医療費に該当する項目のみを抜き出して集計してください。

参考:No.1127 医療費控除の対象となる介護保険制度下での居宅サービス等の対価 | 国税庁

介護付き有料老人ホームの医療費控除ケーススタディ

介護付き有料老人ホームでの支払いは、同じ「費用」でも内容によって医療費控除の対象・対象外が分かれます。

ここでは、入居中によくある10のケースについて、対象になるかどうかの目安を一覧にまとめました。

よくあるケース別 医療費控除の可否一覧
ケース医療費控除
毎月施設から通院している対象になる
施設のレクとしてある理美容を月1で利用している対象にならない
訪問看護・訪問リハビリを利用している対象になる場合がある
6ヶ月以上寝たきりでおむつ代を支払っている対象になる(要証明書)
喀痰吸引・経管栄養を受けている一部が対象になる
入居一時金を支払っている対象にならない
歯の治療や入れ歯の調整を受けている対象になる
マッサージや鍼灸を受けている対象になる
自分の希望で個室を利用している対象にならない
施設でインフルエンザの予防接種を受けている対象にならない

それぞれのケースについて、詳しく解説します。

毎月施設から通院している

介護付き有料老人ホームに入居中でも、医療機関への通院にかかった費用は医療費控除の対象になります。

通院費そのものに加えて、歩行が難しく医師による送迎を利用した場合の送迎費も対象に含まれます。
施設の職員に付き添ってもらい通院した場合も、通院に直接必要な交通費として扱われるのが一般的です。

通院時の交通費は、電車・バスなど公共交通機関を利用した分が対象です。自家用車のガソリン代・駐車料金は対象外になるので、あわせて覚えておきましょう。

領収書は病院・薬局の窓口で必ず受け取り、通院日ごとに保管しておくと、確定申告時の集計がスムーズになります。

なお、通院に付き添う家族の交通費は、原則として対象になりません。ただし、症状の説明のためにやむを得ず付き添いが必要だったなど、通院に直接必要と認められる場合は対象になることもあります。

施設のレクとしてある理美容を月1で利用している

施設のレクリエーションとして提供される理美容サービスは、治療を目的としない日常生活費に該当するため、医療費控除の対象になりません。

これは、施設側が「レクリエーション」「サービスの一環」として提供しているかどうかにかかわらず、理美容そのものが治療行為ではないためです。
月額料金に含まれている場合も、別途都度払いの場合も、扱いは同じです。

体調管理のために医師の指示で行う処置とは異なり、理美容・爪切り・整髪などの身の回りのお世話にかかる費用は、原則としてすべて対象外と考えておきましょう。

一方で、頭皮や皮膚のトラブルに対する皮膚科での治療は「診療・治療費」に該当し、医療費控除の対象になります。レクリエーションとしての理美容と、治療としての皮膚科受診は分けて考えることが大切です。

訪問看護・訪問リハビリを利用している

介護付き有料老人ホームに入居中の訪問看護・訪問リハビリの費用は、厚生労働大臣が定める疾病があり、主治医の特別訪問看護指示書に基づいて利用している場合に限り、医療費控除の対象になります。

介護付き有料老人ホームは、基本的に施設内で介護サービスが完結する「特定施設入居者生活介護」に該当するため、外部の訪問看護・訪問リハビリを利用できる場面は限られます。
利用できる場合でも医療保険が適用されるケースが多く、その実費負担分が医療費控除の対象です。

特別訪問看護指示書に基づかない一般的な状態観察や、リハビリ目的だけの訪問は対象にならない場合があります。利用前に施設の相談員やケアマネジャーに確認しておきましょう。

6ヶ月以上寝たきりでおむつ代を支払っている

6ヶ月以上寝たきり状態が続き、医師による治療を受けている方のおむつ代は、医師が発行する「おむつ使用証明書」があれば医療費控除の対象になります。

おむつ使用証明書は、寝たきりであることや治療の状況を医師が確認して発行する書類です。かかりつけ医や施設の協力医療機関に発行を依頼できます。
証明書がない場合、おむつ代は「日常生活費」として扱われ、対象外になってしまいます。

証明書の発行には数百円〜数千円程度の手数料がかかる場合があるため、控除される金額とあわせて確認しておくと安心です。

おむつ使用証明書は、市区町村へ提出するものではなく、確定申告の際に医療費控除の明細書に添えて手元に保管しておく書類です。おむつ代の領収書とあわせて、5年間は保管しておきましょう。

喀痰吸引・経管栄養を受けている

介護福祉士等による喀痰吸引・経管栄養を受けている場合、その介護サービス費のうち10分の1相当額が医療費控除の対象になります。

喀痰吸引・経管栄養は、医師の指示のもとで一定の研修を受けた介護福祉士等が行う医療的なケアです。
残りの9割相当額は介護サービス費として扱われ、対象外になる点に注意してください。

例えば、該当する介護サービス費が月3万円の場合、そのうち3千円が医療費控除の対象額になる計算です。少額に見えても、1年分を合計すると無視できない金額になることがあります。

施設から発行される請求書・領収書に、喀痰吸引・経管栄養に該当する金額が区分して記載されているかを確認しましょう。区分されていない場合は施設に確認を依頼してください。

入居一時金を支払っている

介護付き有料老人ホームの入居一時金は、医療費控除の対象になりません。

入居一時金は、専用居室や共用施設を終身にわたって利用するための家賃相当額を、前払いでまとめて支払うものです。
月額料金のうちの「家賃」部分と同じ性質の費用であるため、医療費に該当せず対象外となります。

入居一時金のうち初期償却分・未償却分のいずれであっても、扱いは変わりません。医療費控除の対象になるのは、あくまで入居後にかかった治療・医療関連の費用のみです。

なお、退去時に返還される「未償却分」は、そもそも支払いが確定した費用ではありません。返還の有無にかかわらず、入居一時金全体を医療費控除の対象に含めることはできない点をあわせて覚えておきましょう。

歯の治療や入れ歯の調整を受けている

歯科医師による虫歯や歯周病の治療、入れ歯(義歯)の作成・調整にかかった費用は医療費控除の対象になります。

施設に入居中であっても、外部の歯科医院への通院費用や、歯科医師の訪問診療にかかる費用は同様に対象です。

審美目的で通常より高額な素材(自由診療の被せ物など)を選んだ場合、標準的な治療費との差額分は対象外になることがあります。詳しくは歯科医院に確認しましょう。

施設によっては、提携の歯科医院が定期的に訪問診療を行っている場合もあります。訪問診療にかかる費用も、通常の通院と同様に治療費として医療費控除の対象になるため、領収書は歯科医院ごとに保管しておきましょう。

入れ歯の修理・調整も、治療の一環として同様に対象になります。定期的なメンテナンス費用も含めて、まとめて記録しておくと申告時に手間がかかりません。

マッサージや鍼灸を受けている

あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師など国家資格を持つ施術者による治療目的の施術費は、医療費控除の対象になります。

施設に出張してもらう場合も、外部の施術所に通う場合も、治療を目的とした施術であれば対象です。

一方で、資格を持たない施術者によるマッサージや、疲労回復・リラクゼーションを目的とした施術は対象外になります。領収書に発行者の資格・施術内容が分かる記載があるか確認しておきましょう。

領収書に「治療費」「施術料」など治療目的であることが分かる記載があるかも重要です。単に「マッサージ代」とだけ記載されている場合、税務署から治療目的かどうかを確認されることがあります。

施術者の資格の種類(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師など)も、領収書や施術者に確認しておくと安心です。

自分の希望で個室を利用している

本人や家族の希望で個室を選んだ場合の追加料金は、「特別なサービス費用」に該当し、医療費控除の対象になりません。

これは、個室利用が治療上の必要性からではなく、プライバシーや快適性を重視した自己都合による選択とみなされるためです。

感染症対策など医学的な理由で個室が必要と医師が判断した場合の扱いは、施設や医療機関によって異なります。個別の状況は施設に確認してください。

個室の差額料金は、多床室との差額分がまるごと対象外になります。基本の介護サービス費部分の扱いは変わらず対象外のままで、そこに個室利用分の追加費用が上乗せされる形になる点もあわせて覚えておきましょう。

契約時の重要事項説明書に、個室料金の内訳が明記されていますので、あらかじめ確認しておくと安心です。

施設でインフルエンザの予防接種を受けている

インフルエンザなどの予防接種にかかった費用は、病気の予防を目的としているため、医療費控除の対象になりません。

医療費控除の対象になるのは、あくまで治療を目的とした医療費です。予防接種は病気にかかる前の予防措置であり、治療とは区別されます。

ただし、感染症の患者と同居している家族が、医師の指示で治療の一環として予防接種を受けるような特別なケースでは、対象になる場合があります。個別の判断は医療機関に確認しましょう。

医療費控除の申請方法と必要書類

次に、医療費控除を受ける際の手続きはどのようにしたらよいのか疑問を感じている方に、手続き方法や注意点について解説します。

まず、医療費控除を受けるには「確定申告」が必要です。

確定申告とは、実際の所得を税務署に申告して、予定納税額または源泉徴収額が多ければ還付金を受けられ、少なければ不足分を納税する必要があるので覚えておきましょう。

医療費控除の申請方法

医療控除の手続き方法は次の5つです。

  1. 医療費控除を受けられるか確認する
  2. 医療費控除額と還付金を計算する
  3. 確定申告書と医療費控除明細書を作成する
  4. 税務署に提出する
  5. 還付金の受け取り

では、それぞれの手順にそって解説します。

STEP1 医療費控除を受けられるか確認する

医療費控除の対象になる、生計を共にするご家族や自分が支払った医療費が10万円を超えているか確認しましょう。

「医療費のお知らせ」や領収書を集めて支払った医療費を合計してください。

STEP2 医療費控除額と還付金を計算する

医療費控除額と還付金をそれぞれ計算します。

【医療費控除の計算式】

医療費控除額=「実際に支払った医療費の合計額」-「1」-「2」

1.保険金などで補てんされた金額(出産育児一時金、高額療養費、民間生命保険の入院給付金や手術給付金など)

2.10万円(所得合計金額が200万円までの方は、所得合計金額×5%)

【所得税率を確認する】

所得税の税率は7つの区分に分けられます。

「給与所得控除後の金額」-「所得控除の合計」=課税所得税

課税所得額所得税率控除額
1000円~1,949,000円まで5%0円
1,950,000円~3,299,000円まで10%97,500円
3,300,000円~6,949,000円まで20%427,500円
6,950,000円~8,999,000円まで23%636,000円
9,000,000円~17,999,000まで33%1,536,000円
18,000,000円~39,999,000円まで40%2,796,000円
4,000万円以上45%4,796,000円

【参考:国税庁「所得税の税率」】

【還付金額の計算例】

「医療費控除額」-「所得控除の合計」=還付金額

(計算例)

※医療費控除額5万円、所得合計金額300万円の場合、

所得税率は10%です。

5万円×10%=5,000円

STEP3 確定申告書と医療費控除の明細書を作成する

手続きに必要な書類は全部で4つです。

  • 医療費控除の明細書
  • 源泉徴収票
  • 確定申告AまたはB(2023年1月からAは廃止になり、Bのみに一本化されます)
  • マイナンバーなどの本人確認書類

医療費控除の明細書は自分で作成する必要があり、書類を税務署で取り寄せるか、国税庁のサイトからダウンロードして作成します。

作成には、病院や薬局名、医療費の区分、支払った金額などの記入欄があり、医療費を支払った際の領収書やレシートが必要です。

介護付き有料老人ホーム入居中の記入例として、外部の歯科医院で治療を受けた場合の記載イメージは次のとおりです。

医療費控除の明細書の記載例
医療を受けた人病院・薬局等の名称医療費の区分支払った医療費の金額
母〇〇歯科医院診療・治療30,000円

このように、「誰が」「どこで」「何の費用として」「いくら」支払ったかを1件ずつ記入していきます。介護付き有料老人ホームの請求書からは、医療費に該当する項目のみを抜き出して転記してください。

確定申告AまたはBとは、申告の条件によって使い分けます。Aは、所得が給与所得や公的年金、そのほかの雑所得のみとなっており、予定納税がない場合に使用します。一方でBは、所得の制限はなく、誰でも使用できる書類です。

STEP4 税務署に提出する

医療費控除で税金の還付を受け取る手続きに必要な確定申告は、原則2月16日〜3月15日の期間中に手続きを行います。

もし期日を過ぎてしまった場合でも、過去5年間をさかのぼって手続きができます。

STEP5 還付金の受け取り

確定申告から約1ヶ月~1ヶ月半ほどで指定した預貯金口座もしくはゆうちょ銀行、郵便局の窓口で受け取りましょう。

必要書類

医療費控除の手続きに必要な「医療費控除の明細書」の作成では、病院や薬局で支払った領収書やレシートに記載されている医療費や医療機関の名称の記入が必要です。

必ず大切に保管しておきましょう。

また、領収書は提出する必要はありませんが、税務署に提出を求められる場合があります。

そのため、医療機関の領収書やレシートは5年間の保管義務が定められていますので、期間中は紛失しないように注意が必要です。

約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4
約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4
約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4

介護付き有料老人ホームで医療費控除以外の費用を減らす方法

ここでは、医療費控除以外に介護付き有料老人ホームの費用を軽減できる方法を紹介します。

  • 高額介護サービス費
  • 限度額適用認定証
  • 高額療養費・高額介護合算療養費

下記の通り解説します。

高額介護サービス費

高額介護サービス費は、介護保険サービス費として一定額以上の支払いがあった場合に、負担を軽減する制度です。

利用者負担段階区分世帯の上限額個人の上限額
生活保護の受給者など15,000円
世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額の合計が80万円以下24,600円15,000円
世帯全員が住民税非課税24,600円
住民税課税~課税所得380万円未満44,400円
課税所得380万円~690万円未満93,000円
課税所得690万円以上140,100円

出典:厚生労働省「kouro高サ費OL」

このように、1ヶ月に支払った介護保険サービスの自己負担が上限額を超えた場合、超えた金額が補助されます。

ただし、払い戻しになるため、先に費用負担が必要になります。

【参考:厚生労働省「高額介護サービス費の負担限度額」】

限度額適用認定証

限度額適用認定証は、入院などで高額な医療費がかかる場合に、医療機関で支払う自己負担額の上限をあらかじめ設定する方法です。

加入している健康保険の窓口に申請を行えば、多額の医療費を立て替えずに済むため、費用負担の軽減が可能です。

ただし、加入している協会けんぽや健康保険組合などの被用者保険と、国民健康保険では申請方法が異なります。

また、加入している健康保険がわからない方は、健康保険証の表面を確認すると記載されています。

健康保険の申請方法を確認して、申請手続きを行いましょう。

【参考:全国健康保険協会「限度額適用認定証をご利用ください 」】

高額医療・高額介護合算療養費

高額医療・高額介護合算療養費は、医療費と介護サービス費の両方の支払いをしている方が8月~翌年の7月の1年間に一定の金額を超えた場合に、その負担を軽減するために払い戻しを受けられる制度です。

所得区分被用者保険または国民健康保険+介護保険加入で70歳未満の方がいる世帯被用者保険または国民健康保険+介護保険加入で70歳から74歳の方がいる世帯後期高齢者医療制度+介護保険加入の方
標準報酬月額83万円以上

年収1,160万円以上

212万円67万円67万円
標準報酬月額53~79万円

年収約770~約1,160万円

141万円67万円67万円
標準報酬月額28~50万円

年収約370~約770万円

67万円67万円67万円
標準報酬月額26万円以下

~年収約370万円

60万円56万円56万円
住民税非課税世帯で、下記以外の方34万円31万円31万円
住民税非課税世帯で、年金収入が80万円以下の方等34万円19万円19万円

高額医療・高額介護合算療養費は、医療保険を利用する治療費や介護保険のサービスが対象です。

そのため、家賃や食費、日用品などの生活費用や差額ベッド代、福祉用具の購入費用などは対象外になります。

【参考:厚生労働省「高額医療・高額介護合算療養費制度について」】
【参考:厚生労働省「高額介護合算療養費制度について 」】

このほか、自宅を担保に老後資金の融資を受けられるリバースモーゲージや、市区町村が独自に実施する地域支援事業(住宅改修費助成・生活支援サービスなど)を活用できる場合があります。

リバースモーゲージは、自宅に住み続けながら、その不動産を担保に金融機関から融資を受けられる制度です。毎月は利息分のみを返済し、契約者の死亡後に自宅を売却して元金を一括返済する仕組みが一般的です。

地域支援事業で使える制度の内容や対象条件は市区町村によって異なります。お住まいの市区町村の窓口やケアマネジャーに、利用できる制度がないか確認することをおすすめします。

医療費控除や社会保険制度を活用して費用負担を減らそう

介護付き有料老人ホームの月額費用は医療費控除の対象外ですが、入居中に利用した医療機関の診察代や薬代、一部の介護サービスは医療費控除の対象です。

また、おむつ代は医師による「おむつ使用証明書」の発行があれば医療費控除の対象になります。

医療費控除の手続きには、医療機関での領収証や明細書が必要になるので大切に保管しておきましょう。なお、保管期間の定めは5年間です。

高額な費用が必要とされる介護付き有料老人ホームであっても、税金の控除や助成制度を上手に活用して、ご自身の希望する条件にあった施設を探しましょう。

介護付き有料老人ホームは医療費控除の対象にならないのでしょうか?

介護付き有料老人ホームは、「特定施設入居者生活介護」に該当するため対象外になります。ただし、医療費控除が受けられる費用がある場合には、請求書に「医療費控除対象」などの記載がされますので確認してみましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

入居している介護付き有料老人ホームで受けた診察や薬代は医療費控除の対象になりますか?

はい。医療費控除の対象になりますので、領収書や明細書の保管を忘れずにしましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

老人ホームの
知りたいことがわかる
種類を診断 料金を診断 空室を確認
老人ホームの
知りたいことがわかる
種類を診断 料金を診断 空室を確認