うつ・鬱病の方を介護する際には、心と身体の問題を一元的に捉え、並行してケアしていくのが重要になります。
心のケア
高齢者うつは、身体的な問題はもちろん、自宅に籠りがちになることによって社会的孤立を感じてしまうといった心の問題も発症の要因として考えられています。
そのため、高齢者うつの方の介護をする際には、外との関りを持つことを意識することが重要になります。
例えば、デイサービスやショートステイといった施設でのサービス利用し、その他の利用者や施設の職員といった人と関わる機会を増やすことで、孤立感の解消に至ることも珍しくありません。
また、施設の利用が嫌だという場合には、地域の集いの場に足を運んでみるのも効果的かもしれません。普段生活しているだけでは気づかないかもしれませんが、地域には高齢者の方をはじめとした多くの人の交流の場となる場所が用意されていることが多いです。地域のホームページなどで検索してみると、地域の集いの場に関する情報を見つけられるため、利用してみるのも1つの手と言えるでしょう。
身体のケア
高齢者うつは、心身機能の低下から、今までできていたことができなくなることによるショックなどが原因になるケースが少なくありません。
そのため、リハビリや機能訓練による身体機能の維持・回復に努めるのが良いと言えるでしょう。
実際に、定期的にリハビリを受けたことで要介護度が下がり、以前より身体機能が回復したという方も珍しくありません。また回復とまでいかなくとも、これ以上心身機能の低下によるショックを受けないよう、身体機能の維持についても十分意味のあるケアと言えます。
また、定期的なリハビリなどの活動を行うことで、リハビリを行ってくれる職員といった人と関わりを持つことができるため、社会的孤立の解消にも効果的でしょう。