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疥癬(かいせん)とは、ダニの一種であるヒゼンダニが皮膚に寄生することにより発生する皮膚病です。感染症の一種であり、接触感染の他に、衣服やリネン類から間接的に感染することもあります。
症状としては腹部や胸部に紅斑や角質層が剥がれ落ちる鱗屑が生じ、激しいかゆみを伴います。重症になるとかゆみもなく、厚い垢ができたようになると言われております。
疥癬の原因となるヒゼンダニは、人間の体温が一番生活に適していると言われています。高温や乾燥に弱く、50℃以上の環境に10分間以上さらされると死滅することがわかっています。
参照:厚生労働省「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」
疥癬(かいせん)の方を介護する際のポイントは、介護する人が疥癬に感染しないように注意することです。
通常疥癬は感染症であるものの、長い時間直接触れるようなことがなければ、感染のリスクを抑えることができます。疥癬を患っているからといって、必要以上に怖がってしまい、過剰な対応をしないように心がけましょう。
具体的には、介護をする前後で手をよく洗う、長い間肌とはだが直接触れ合わないようにする、タオルや寝具を共用で使わないようにするなどが挙げられます。
通常疥癬であれば基本的な感染対策を徹底すれば感染のリスクは防げます。気になるようであれば、衣服を50℃以上のお湯で10分以上熱処理する、殺虫剤を散布するなどの対応を行いましょう。
参照:日本皮膚科学会「皮膚科Q&A - 疥癬(かいせん 」
疥癬(かいせん)の方を受け入れている施設を探す際には、過去に疥癬の方を受け入れた実績があるか確認してみると良いでしょう。
一般的に、感染症に罹患している方は、他の入居者や施設職員への感染リスクを伴うため入居できないとされています。中でも疥癬は、施設内での感染が問題になるという指摘もあり、受入れを厳しく取り締まっている施設も多いです。
なお、疥癬に罹患したことがある方は、あらかじめ施設職員にその旨を伝えてください。感染予防のため、入所時に全身の肌チェックや、皮膚病に関する既往歴などのヒアリングを行うことがあります。
また、施設内で疥癬に感染しないためにも、感染症対策が徹底されているか確認しておきましょう。施設内は清潔に保たれているか、入浴は毎日行われているかなど、感染予防に対する取り組みを把握しておきましょう。
参照:全国老人保健施設協会「疥癬対策マニュアル」
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