在宅人工呼吸療法を施行中の注意点として、日々の体調管理をしっかり行うことや、体調変化の早期発見等が挙げられます。
前述のように、携帯型人工呼吸器が普及したことにより病院以外でも人工呼吸器を装着できるようになりました。比較的容態は安定しているけれども、長期にわたって持続的に人工呼吸を必要としている患者向けに在宅酸素療法(HOT:Home Oxygen Therapy)がありますが、在宅人工呼吸療法は24時間器具を装着しなければならない点で異なります。
普段より息切れやぜんそくが強い、咳や淡が増加している、食欲がないなどの異変にすぐ気づくことで、治療の早期開始が行えます。
また、患者の体調管理のほか、人工呼吸器本体の点検もしっかりと行いましょう。ウォータートラップに水がたまりすぎていないか、吸気フィルターが汚れていないかなど、毎日点検を行うことが大切です。
在宅人工呼吸療法中にトラブルが起きてしまう可能性があります。体調の異変やトラブルが起こった際は自己で判断せず、落ち着いて医師や看護師の指示に従いましょう。
参照:大阪府「在宅人工呼吸器ハンドブック」
参照:井原市立井原市民病院「在宅人工呼吸療法」