言語聴覚士がいる施設にまつわる質問について回答します。
言語聴覚士が行うリハビリテーションとは?
言語聴覚士が行うリハビリテーションを、言語聴覚療法(ST:Speech Therapy)と言います。
言語や嚥下に障害がある方の問題を評価し、その結果を基に助言や機能訓練を行います。そのため、失語症や音声障害といった症状により、実施するリハビリテーションは異なります。
例えば、脳血管障害などで言葉が出なくなった患者には、発話練習やコミュニケーションの補助手段の検討について助言を行います。その他、環境音や話し声が聞こえにくい聴覚障害や、食べ物を噛んだり飲み込むことが難しい摂食・嚥下障害にも対応しています。
参照:医療法人寿山会「言語聴覚士(ST)とは」
参照:国立障害者リハビリテーションセンター病院「言語聴覚療法」
言語聴覚士が対応している障害とは?
言語聴覚士が対応している障害として、下記の6つが挙げられます。
言語障害:うまく話すことができない
高次脳機能障害:忘れっぽい、気が散りやすいなど
音声障害:声が出にくい
構音障害:発音がしっかりしない
摂食障害・嚥下障害:うまく飲み込めない
聴覚障害:相手の話が聞き取れない
言語聴覚士はこれらの障害に対して原因やメカニズムを明らかにしたうえで、患者一人ひとりに対して助言や指導を行います。
なお、一般的には認知症患者に対するリハビリテーションでは作業療法が有効とされていますが、言語聴覚士が介入することで言語機能の改善や認知症による諸症状が軽減したケースもあります。
参照:言語聴覚士協会「言語聴覚士とは」
参照:日本言語聴覚士協会「認知症の人に対する言語聴覚士の関わりについての実態調査」