入居前はどのような状況でしたか?
私の母は、もともとリウマチを患っており、足や膝に痛みがありました。大腸がんを患う前も、決してスタスタと歩けるわけではありませんでしたが、遠方の自宅でゆっくりと工夫しながら一人暮らしを続けておりました。
しかし、大腸がんの手術をすることになり、入院生活が長引いたことで、歩行の状態がさらに低下してしまいました。退院後、地元の施設に一度入所したものの、遠方に住む私にとっては介護や面会に通うことが非常に大変でした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
そこで、私が暮らす大阪に母を呼び寄せようと考え、まずは別の介護付き有料老人ホームに入居してもらうことにしました。
母は要介護2で、体は思うように動かないものの、認知症は全くなく、頭もしっかりしておりました。そのため、周囲の状況や自分の受けるケアの内容がすべてクリアに分かっている状態でした。
以前の施設では、本人は個浴のお風呂に入りたいという気持ちがあったのですが、個別での入浴対応が難しく、機械浴(寝たままや座ったまま入るお風呂)での入浴となっていました。さらに、お風呂の時間や1回あたりの分数も厳格に決まっており、もう少し長くお風呂に入りたいと要望しても「規則ですから」と一律で断られてしまい、融通が利かない点に母は強い不満を抱いていました。
また、毎日の食事についても、母の口に合わないことが重なっていました。
お風呂に個別でゆっくりと入れてもらえること、そして毎日の食事が美味しいこと。この2点は、母にとって何よりも譲れない大切な条件でした。そこで、本人が納得して心穏やかに暮らせる場所を見つけるために、私が新しい施設探しに動くことになりました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
新しい施設を探すにあたって、事前にしっかりと見学を行いました。母が以前の施設で一番不満に感じていたお風呂の設備や対応方法、そして毎日の食事の質について、見学時に細かく確認をさせていただきました。
実際にお風呂の設備を見せていただき、どのように個別での入浴に対応してもらえるのか、具体的なお話を詳しく伺いました。また、食事についても実際に現地で母と一緒に試食をさせていただきました。その際、施設側から「食事は減塩などを厳しくしすぎると味が落ちてしまうため、美味しさを最優先に考え、極端に味を薄くすることはしていません」という明確なこだわりを説明されました。
この説明を聞き、実際に食べてみて美味しかったことで、母自身もここなら納得して暮らせそうだと感じ、入居を決断することができました。