入居前はどのような状況でしたか?
当時は母と自宅で同居して暮らしていました。母は高血圧などの持病があり、日常的にお薬は服用していましたが、移動の際に杖を使う程度で、基本的には自分の力で身の回りのことができる状態でした。認知症の症状なども特段見られず、意思疎通もしっかり取れていました。家族としては、無理に施設へ入ってもらう必要はなく、そのまま自宅で一緒に暮らし続けても全く問題ないと考えており、介護に追われて疲弊しているといった状況でもありませんでした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設を探す直接的なきっかけとなったのは、母本人からの申し出でした。母から、まだ自分の足で動けるうちに施設へ入っておきたいという希望を伝えられました。家族としては同居を続けるつもりでいたのですが、本人の前向きな意思があるのなら尊重しようと考え、施設探しを始めることにしました。ちょうどその頃、近隣に新しく施設が開設されるという話を耳にし、母と一緒に見学へ足を運ぶことになりました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
母自身の希望から始まった施設探しだったため、無理やり入居させるような後ろめたさはありませんでした。ただ、家族としては自宅で一緒に生活を続けても何ら支障はなかったため、本当に今この段階で施設に入るのが母にとって最善なのかという迷いは少しありました。それでも、母の意思を受け入れて入居が決まった際には、ひとまずは安心したというのが当時の正直な気持ちでした。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学に訪れた際、新しくできたばかりの施設だったため建物自体は非常に綺麗でした。しかし、対応してくださったスタッフの方々の様子に、どこか頼りなさを感じてしまったのが気掛かりでした。母と一緒に施設を見学していた際にも、少し耳を疑ってしまうような発言があり、本当にここにお任せして大丈夫だろうかという不安が頭をよぎりました。
ただ、開設したばかりのタイミングだったこともあり、これから徐々に体制が整っていくのだろうと受け止め、入居を決めました。