入居前はどのような状況でしたか?
母は神奈川県内の実家で暮らしていました。父が亡くなってからは、母が一人で暮らす生活がしばらく続いていました。入居する前の時点では、年齢は89歳くらいで要介護1の認定を受けており、認知症の症状はありませんでした。移動についても杖や歩行器などは使わず、普通に自分の足で歩くことができていました。
持病や医療ケアとしては、少し難聴があって補聴器をつけていたため耳鼻科へ定期的に通っていたことと、眼科で緑内障の診察を受けていた程度で、他に大きな病気はありませんでした。ただ、私自身は実家から離れた場所に住んでいたため、高齢の母が一人で生活していることに対して、離れて暮らす家族としての心配や気掛かりは常に抱えていました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設を探し始めた直接のきっかけは、母が自宅で転倒することがあったり、悪質な業者に騙されそうになったりしたことでした。白蟻の駆除業者を名乗るような不審な業者がやってきて、床に薬品を撒くといったような話に母が騙されるようになってきてしまい、このまま母を一人で暮らさせておくのは生活環境として危ないのではないかと判断しました。
母自身は自宅を離れることを嫌がっていましたが、安全面を考えると限界があると感じ、入居の3ヶ月ほど前から施設探しを始めることにしました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
本人は施設に入ることを嫌がっていたため、無理に進めてよいものかという思いはありました。まだ自分で歩くこともできて認知症もない状態だったため、住み慣れた神奈川県内の実家を離れたくないという母の気持ちも理解できました。しかし、悪質な業者に狙われてしまったり、一人暮らしの中で転倒してしまったりする危険を考えると、安全のためには仕方がありませんでした。
自宅から近いこちらの施設に空きが出たタイミングで母を連れて見学に行き、ここだったら何とか渋々入居してもいいと言ってくれたことで、最終的に決断しました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学の時点では、施設に対する不安や心配は特にありませんでした。実は母が入居する前に、私の主人の母がこちらの施設に3ヶ月ほどお世話になっていたことがありました。主人の母の実姉がいる別のホームに空きが出たためそちらへ移ることになり退去したのですが、その際にある程度施設の中を見て知っていました。そのため、館内の綺麗さや職員さんの対応の良さは事前に把握できており、見学時に大きな不安を感じるようなことはありませんでした。