入居前はどのような状況でしたか?
義母は義父と二人で暮らしていました。もともと股関節があまり良くなかったようで、一人で出かけてはどこかで転んで誰かに助けてもらったり、家の中でも転んだりということがありました。義父がいる間は、義父が面倒を見てくれていたので何とかなっていました。「将来は二人で旅行に行った山梨の老人ホームに入りたいな」なんて義母自身が話していたこともあったんです。
義父が亡くなってからは、義母は一人暮らしになりました。その頃から本人も「施設に入りたい」と口にするようになっていました。ただ、身体的に持病があるわけではなかったので、私たちは当初、ヘルパーさんに来てもらって買い物や調理を手伝ってもらいながら、在宅で生活を続けられるのではないかと考えていました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
本格的に施設探しを考え始めたのは、本当に突然のことでした。ある朝、義母が布団から出ようとした際に転んでしまったらしく、起き上がれないと私の夫に連絡があったのです。
連絡を受けて夫が慌てて実家に行ってみると、雨戸も閉まったままで、義母が布団のそばで転んでいたそうです。その状況を見て夫はとにかく動転してしまったようで、「すぐに施設を探さなければ」ということになりました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
入居の決断にあたって、葛藤というよりは戸惑いが大きかったのが正直なところです。義母が転倒したことで夫がすっかり慌ててしまい、「家から一番近いから」という理由で、ほとんど即決のような形で入居を決めてしまいました。
私としては、主人の妹もケアマネージャーさんと連絡を取ってくれていましたし、まずはきちんと相談して、他の施設も資料を取り寄せて見学に行くなど、比較検討した上で決めるべきではないかと伝えました。ですが、夫はとにかく早くという一心だったようです。
義母にとっては、文字通り「寝て起きたら施設に入っていた」というような急な展開で、その後の実家の片付けも本当に大変でした。「本当にこんなに急に決めてしまっていいの?」というのが、当時の私の率直な気持ちでした。