入居前はどのような状況でしたか?
実家が二世帯住宅で、1階に父と母が暮らし、2階に私たちが暮らすという生活を送っていました。同じ敷地内でいつでも様子を見に行ける環境ではありましたが、母が施設に入る2年ほど前から要介護状態となり、主に父と私の2人で母の生活全般の介護や介助を担っていました。
母は認知症の症状が出てきており、物忘れが目立つようになっていました。また、持病があり、気分の落ち込みやうつ病のような状態も見られました。それから、初めは何とか歩行器を使って自力で歩けていたのですが、次第に足腰が弱くなってしまい、早い段階で車椅子が必要な状態になりました。特に外出する際は、ほとんど車椅子を使わなければ移動できない状態でした。
日常的に介護をしていた父の疲弊もだんだんと色濃くなり、家族だけで日々の暮らしを支え続ける負担が少しずつ積み重なっていた時期でした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設探しを始める直接のきっかけとなったのは、母の身体状況と認知面の変化でした。物忘れなどの認知の具合が徐々に進行してきたことに加え、足腰の衰えが進んで自力での歩行が難しくなり、屋外では完全に車椅子を使わざるを得ない状態になっていきました。
自宅で父と私で懸命に介護を続けていたのですが、定期的に母を診てくださっていた主治医の先生や、自宅に来てくださっていた訪問リハビリの理学療法士さんから、そろそろ自宅での介護は限界ではないですかという言葉をかけられました。
専門家である医療関係者や療法士の方から客観的にそのように指摘されたことで、家族の力だけでこれ以上在宅介護を続けていくことには無理があるのだと痛感し、母が安全に生活できる施設を探し始めることになりました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
施設への入居を決断するにあたっては、心の中に非常に大きな葛藤がありました。親を施設に預けるという経験自体が家族にとって初めてのことだったため、母を捨ててしまうのではないかというような罪悪感や申し訳ない気持ちがあり、本当にこれでよいのかと悩みました。
できることなら自宅でそのまま面倒を見てあげたいという思いがある一方で、認知症の進行や身体の不自由さを支え続ける中で、一緒に暮らしていた父が精神的にも肉体的にもだいぶ疲れ果ててしまっていました。このまま自宅での生活を続ければ父までもが倒れて共倒れになってしまうということもあり、母への後ろめたさを抱えながらも、家族の限界を受け入れて決断せざるを得ない状況でした。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学に向かう前は、費用面や自宅からの通いやすさを考慮しながら探しており、草加であれば何とか通える範囲だと考えていました。埼玉方面にある施設を他に2軒ほど見学した上で、ベストライフ草加さんへも足を運びました。
実際に足を運んでみると、施設は新しく建てられたばかりで館内が非常に広く、中庭が設けられていて外からの日差しがたっぷり入る明るい造りになっていました。見学した時間帯には利用者の方々が食堂などに集まって自然にお話をされている様子も見受けられ、ここに決めることにしました。