入居前はどのような状況でしたか?
主人が要介護5の認定を受けたときは、私ももう唖然としてしまって。「もうどうしようもない」というのが正直な気持ちでした。当時は誤嚥性肺炎で入院しており、パーキンソン病も患っていました。退院後の生活を考えると、特に痰の吸引が一番の壁でしたね。私にはそういった医療的なケアの経験が全くありませんでしたから。他のことは何とかできても、命に関わる痰の吸引だけは、自宅で私が見ることはできないなと。そこが一番の不安でした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設探しを具体的に考え始めたのは、デイサービスからの1本の電話がきっかけでした。11月3日の土曜日のことだったんですが、「お風呂上がりの飲み物を一切受け付けません」と連絡があったんです。私は息子のリハビリの付き添い中で、すぐに駆けつけられない状況でした。そこで主人が入院していた病院に電話で状況を伝えたところ、たまたま主治医の先生がいらっしゃって、「すぐ救急車で来てください」ということになりました。検査の結果は誤嚥性肺炎で、そのまま入院することになったんです。
退院後のことをケアマネージャーさんに相談したのですが、「ご自身で探してください」というようなことを言われてしまいまして。正直、「ええっ」と思いました。まだ70歳と若かったですし、寝たきりで言葉も発せないような方たちの中に入れるのもどうなのだろうかと、色々と考えあぐねていました。どうしていいか分からず、ただ携帯をいじっていたら、こちらの紹介会社のサイトが見つかって。本当に、藁にもすがる思いでお電話を差し上げたんです。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
施設に入れると決めたときは、やはり複雑な気持ちがありました。主人に「お父さんごめんなさい、施設に入ることになるけど」と話したのを覚えています。もちろん、それが最善の選択だと頭では分かっていても、申し訳ない気持ちはありました。
主人もやはり家に帰りたいという気持ちがあったようで、入居してしばらくは、夜中にベッドの柵を越えようとすることもあったと聞きました。元気な証拠だとも言えるのですが、やはり本人にとっては辛い部分もあったのだと思います。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学に行ったナーシングホームらくらくさんは、新しい建物で、周りも田んぼが広がっていて、街中のごちゃごちゃした感じがなくて「あ、いいな」というのが第一印象でした。ですので、この施設自体に特に不安を感じることはありませんでしたね。
実は、もう一つ自宅の近くに候補があったんです。車で5、6分で行ける場所だったんですが、以前は工場だったような場所に建っていて、住宅地の中でなんとなく窮屈な印象でした。私だけでなく、一緒に見に行った子供たちも「ここはちょっと…」という感じで、外観を見ただけで見学はしませんでした。やはり、少しでもゆったりした環境が良いなと思っていたので、その点でもナーシングホームらくらくさんは私たちの希望に合っていました。