入居前はどのような状況でしたか?
母は入居する直前は病院に入院していました。要介護3の認定を受けていて、軽度の妄想や物忘れといった認知症の症状も見られました。入院が長引いた影響で、以前は歩行器を使っていたのですが、それも難しくなり、施設に入居する頃には車椅子での生活が中心になっていました。
正直なところ、もう自宅で母の面倒を見るのは難しい状況でした。身体的な介助はもちろんですが、常に誰かが見ていなければならないという精神的な負担も大きく、家族だけでは限界を感じていたのが実情です。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設探しを始めた直接のきっかけは、母の入院でした。入院が長引き、ご存知の通り、病院にはずっといられるわけではありません。病院の方から「そろそろ次の場所を」というお話があり、介護施設を探す必要に迫られました。その際に、病院から紹介会社さんをご紹介いただいたのが始まりです。
自宅での介護は難しい状態でしたから、退院後の選択肢は施設入居しか考えられませんでした。4月の中旬か下旬ごろに探し始めて、見学などを経て、1ヶ月もかからずにこちらの施設に決まったと記憶しています。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
施設にお願いするしかない、と頭では分かっていても、やはり心のどこかで罪悪感はありました。「家でみてあげられないのは申し訳ないな」という気持ちは、ずっとありましたね。母自身も、入居してしばらくは「家に帰りたいよ」と口にしていたので、その言葉を聞くたびに胸が痛みました。
兄と二人で相談して、母にとって一番良い選択だと信じて決めたことでしたが、本人の気持ちを思うと、これで本当に良かったのだろうかという葛藤は常にありました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学の際に、何か決定的に不安に思う点があったわけではありません。ただ、正直な第一印象を言うと、「少し建物の中が暗いかな」とは感じました。おそらく建物自体が新しくはないので、構造上の問題で仕方がない部分なのだろうと、その時は自分を納得させていました。