プレザングラン成城
に94歳・男性・要介護1で入居中の方へのインタビュー

叔父は以前、私の母と一緒にサービス付き高齢者向け住宅で暮らしていました。もともと叔父は一人暮らしだったのですが、子どもたちが面倒を見られないということで、私が代わりとなって、母と同じサ高住に入れることにしたんです。

ところが今年の2月に母が亡くなり、叔父が一人になってしまいました。すると叔父が「ここにいると寂しくて辛いよ」と話すようになり、新しい環境を探すことを決意しました。以前のサ高住は、食事があまり美味しくないという不満も抱えていたので、それが転居の後押しになった面もあります。

叔父をまた別の施設に入れることへの葛藤というよりは、寂しさを感じている叔父の気持ちに応えて、早く新しい場所を見つけてあげたいという思いが強かったです。急いで次の住まいを探し始めました。

見学時の不安は特にありませんでした。実はもう一つ、別の施設も見学したのですが、そこは社宅を改装したような少し古い建物で、綺麗なものが好きな叔父は「見ただけでパスだ」と気に入らない様子でした。 一方でこちらの施設はできたばかりでとても綺麗でしたので、叔父も私も良い印象を持ちました。むしろ、比較したことで安心して見学できたという感じです。

入居当初はまだ入居者が5人目ということもあり、スタッフの皆さんが本当によく気を配ってくださり、至れり尽くせりの対応でした。入居者が増えてからは少し忙しそうにされていますが、スタッフの方は「コンシェルジュ」と呼ばれており、対応は非常に丁寧でいい感じです。 生活面では、面会や外出がとても自由なのがありがたいです。叔父と一緒に「外でご飯を食べようか」と思い立った時にすぐ出かけられますし、差し入れも自由にできます。叔父は施設の食事よりファストフードが好きなので、私がケンタッキーやモスバーガーを持って行くと、スタッフさんも「今日は何なの？」とフレンドリーに受け入れてくれます。そういった柔軟な対応には本当に感謝しています。 また、内科や整形外科、皮膚科の先生が訪問診療に来てくださるなど、医療体制が整っている点も大きな安心材料です。何かあればすぐに専門の先生に診てもらえるので、心強く感じています。私が面会に行けない時でも、何かあれば電話やメールですぐに報告をいただけるので、密に連絡が取れていると感じます。

この施設を選んだ大きな決め手は、建物の新しさと綺麗さでした。比較検討していたもう一つの施設が古かったこともあり、叔父がこちらの施設を一目で気に入ってくれたんです。できて間もないということもあり、共有スペースもお部屋も本当に綺麗で、気持ちよく過ごせます。以前暮らしていたサ高住よりも部屋が少し広いのも、良かった点の一つです。

ここのスタッフ（コンシェルジュ）さんたちは、本当に皆さん親切で、いつも良くしてくださいます。特に感心するのは、その柔軟な対応です。叔父は施設の食事よりファストフードを好むのですが、私が差し入れをしても嫌な顔一つせず、「今日はケンタッキーの匂いがするね」なんて笑顔で声をかけてくれます。マニュアル通りの対応ではなく、一人ひとりに寄り添ってくれる人間味のある温かさが、この施設の魅力だと思います。

面会の時間に厳しい制限がなく、家族がいつでも気軽に訪ねられる点は非常にありがたいです。叔父と一緒に外食に出かけることも自由で、夜の外出も許可してくれます。こうした自由度の高さは、入居している本人の気分転換にもなりますし、家族としても「施設に預けている」というより「新しい住まいに暮らしている」という感覚でいられるので、精神的な負担が少ないです。

内科、整形外科、皮膚科といった複数の専門医が定期的に訪問診療に来てくださるため、健康面での安心感が大きいです。何か体調に変化があった時も、わざわざ外の病院に連れて行かなくても、施設内で専門の先生に診ていただける体制が整っているのは、90歳を超える叔父を預ける家族として、何より心強いと感じています。

一番驚いたのは、あらゆるサービスに細かく費用が発生することです。パンフレットには記載がなかったのですが、音楽のイベントや季節の行事に参加するたびに、3,500円から6,000円ほどの費用がかかります。なかには、寝る前のパジャマ姿の時に「ナイトバーへ行きましょう」とスタッフに誘われ、ジュース一杯で数千円が請求されることもありました。 さらに、タクシーの手配をお願いするだけで500円、好きな紅茶のお取り寄せをお願いするだけでも500円といった「手数料」が積み重なります。一つひとつのサービスは手厚いのですが、そのすべてが有料であるという点は、入居前にもっと具体的に知っておきたかったと感じています。 それから、これは仕方がないことかもしれませんが、入居者が増えるにつれて、スタッフの方が少し忙しそうに見える点です。特に、立派なトレーニングジムがあるのに、スタッフの方の手が空かずに利用できない時があるのは、少し残念に思います。

実は今、叔父が「飯がまずいから、もっといいところに行きたい」と言い出しています。毎日の生活の中で、叔父にとって最大の楽しみは「食べること」なんです。見学時に試食をした際は納得したつもりでしたが、実際に毎日食べるとなると、どうしても味付けやメニューの好みが合わないようです。 他の入居者の方に聞いても「まずいわよね」という声があるようで、叔父のわがままだけではないのかもしれません。叔父は来年で96歳になります。「先がないからこそ、旨いものが食べたい」という本人の夢もわかりますが、再び入居金を払って引っ越す負担を考えると、家族としてはここで落ち着いてほしいというのが本音で、板挟みの状態にあります。

お子さんに代わり、叔父様を親身にサポートされているお気持ちが、お話の端々から伝わってきました。施設のスタッフの方々への感謝を述べられる一方で、食事の味や想定外の追加料金といった、入居してみないと分からない現実的な課題についても率直にお話しいただき、大変参考になりました。 特に、パンフレットだけでは見えにくい費用面のお話は、これから施設を探されるご家族にとって、非常に貴重な情報だと感じます。叔父様の幸せを第一に考えながら、様々な現実と向き合われているご様子が印象的でした。