入居前はどのような状況でしたか?
当時92歳だった母は、大きめの一軒家で一人暮らしをしていました。掴まり立ちはしていましたが、歩行やトイレは自立しており、身の回りのことはほとんど自分でできていました。ただ、入浴だけは介助が必要で、週に3回ほどヘルパーさんに来てもらっていました。
持病で癌を患っていましたが、年齢のこともあり積極的な治療はせず、抗がん剤を飲むだけで病気と付き合っているような状態でした。私自身は仕事をしているため、実家には週末しか顔を出せず、普段の母の様子がいつも気がかりでした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設探しを始めたのは、入居する年の夏がとても暑かったことがきっかけです。その頃から母は食事をきちんと取れなくなり、栄養状態が悪化してきているように見えました。
一人で暮らす広い家では、部屋の冷房管理や、少し離れた場所にあるトイレへの移動も負担になっているようでした。食事、温度管理、排泄の介助などを一つの場所でまとめてお願いできる施設に入った方が、本人にとっても良いのではないかと考え、母にも説明し、入居に向けて動き出すことになりました。
ちょうど学生時代の後輩がこの施設に勤めており、彼自身の親も入居して「いい施設だった」と聞いていました。時間的な余裕もあまりなかったため、他の施設は見学せず、後輩の話を信じて迷わずここにお願いすることに決めました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
後輩から事前に話を聞いていたこともあり、見学時に特に不安を感じることはありませんでした。むしろ、入居の決め手の一つになったのは食事の面です。母は食が細くなっていたので、栄養面が一番の心配事でした。見学の際に食事の話を聞き、ここなら大丈夫そうだと感じました。