SOMPOケア そんぽの家　横浜港南台
に93歳・女性・要介護1で入居中の方へのインタビュー

母は、私たち家族とは離れたところで、ずっと一人で暮していたんです。高齢なので、何かあった時にすぐ駆けつけられないというのが常に心配でした。

一番の心配はやはり転倒など、何かあった時のことでしたね。「もし、家で倒れていたら…」「食事はちゃんと食べているかな…」。そんな不安がいつも心のどこかにありました。このままじゃいけない、何かあってからでは遅い。なので、私たちがいつでも顔を見に行けるように、自宅の近くで施設を探し始めました。

罪悪感や葛藤といったものは全くありませんでした。母自身も望んでいましたしね。

母本人も、入居したての頃は多少の退屈もあったかもしれませんが、今では毎日何かしらのイベントに参加しているみたいです。ありがたいことにまだしっかりしているので、他の方とお話したりと、自分のペースで過ごせているようです。 また、入居者同士の関係性も良い刺激になっていると感じます。施設には要介護の高い方も多くいらっしゃる中で、母は周りの方と比べて「自分の方が健康だ」とか「話ができる」って思えるのが、逆に心の張りになっているようです。気の合うお友達ができておしゃべりを楽しんでいるみたいですし、その方が最近入院されたと聞いて少し寂しそうにしていることもありました。そういう人との関わりが、結果的に元気でいられることに繋がっているんじゃないかなって感じます。 入居してからの母の様子は、毎月施設からいただく案内で確認しています。それに加えて、月に2、3回は顔を見に行っており、その時に直接様子を聞くようにしています。 以前はいつもどこかで母のことを心配していましたが、今は専門のスタッフさんが見てくれていると思うと、気持ちがとても楽になりました。

施設は3つほど見学したんですが、正直なところ、見学したからって特に不安が出てくる、みたいなことはなかったです。どこも「可もなく不可もなく」というか。とにかく、母が安全に暮らせることが一番大事でしたから。

一人暮らしの時って、ちゃんと栄養のあるものを食べてるのかなっていうのが、やっぱり心配で。でも今は、施設で食事がきちんと取れること、それだけで安心できますよね。そして一番は、介護の人がちゃんと見てくれていること。私たち家族が24時間ずっと付き添うのは不可能ですから。この安心感は、本当に何にも代えがたいなあと感じます。

施設では、カラオケや体操など、いろいろなレクリエーションが用意されているようです。特に最近始まった「園芸」がちょうど良かったみたいで、部屋のすぐ近くで気軽に外に出て土いじりができる環境が、母には良い気分転換になっているようです。この春から始まったみたいなんですけど、外の空気に触れられるっていうのは、すごく良かったと思います。

施設には、要介護の高い方も多くいらっしゃいます。母はまだしっかりしているので、周りの方と比べて「自分の方が健康だ」と思えることが、逆に良かったのかもしれません。完全に一人きりだった自宅での暮らしとは違う、緩やかなコミュニティでの人との関わりが、結果的に元気でいられることに繋がっているんじゃないかなって感じます。

今の施設に何か改善してほしい点があるかというと、特段ないんですよね。 半年に一度、懇談会を開いて施設の状況もきちんと説明してくれます。 ただ、将来的な費用のことは不安です。最近、食費の値上がりなんかで施設の費用が上がるっていう提案がありました。これはどこの施設も同じだと思いますし、世の中の流れだから仕方ないんでしょうけど、将来的なことを考えると、やっぱり不安はありますよね。

急なお電話にもかかわらず、こちらの質問に対し、一つひとつ丁寧かつ率直にお答えいただき、誠にありがとうございました。特に、施設入居への決断について「罪悪感は全くなかった」ときっぱりお話しされた言葉が印象的でした。お母様の安全と安心を最優先に考え抜いた上での、愛情深いご決断だったことがひしひしと伝わってまいりました。費用面へのご不安など、現実的なお話も包み隠さず共有してくださったことで、これから施設を探される方にとって、よりリアルで参考になるインタビューになったと感じております。この度は貴重なお時間をいただき、本当にありがとうございました。