退去を決めた理由は、本人の希望と施設側の対応の変化という2つの側面がありました。
まず大きなきっかけとなったのは、母本人の気持ちです。母は地方の出身なのですが、東京の都会の空気にどうしても馴染むことができませんでした。本人から地元のほうで施設を探してほしいと頼まれたことが、住み替えを考える発端となりました。
それに加えて、母が入居している間に起きた施設長交代への不満も重なりました。在所中に施設長が2回変わり、合わせて3人の方に関わっていただくことになったのですが、その対応に差を感じてしまいました。
最初にお世話になった男性の施設長さんは、スタッフの皆さんと一体になって現場で働き、入居者一人ひとりに寄り添いながら丁寧に声をかけてくださる方でした。しかし、その後に就任された2人目と3人目の施設長さんは、相談を持ちかけてもなかなか聞き入れてもらえず、少し放っておかれているような印象を受けました。
例えば、母が施設内で転倒して怪我をしてしまったことがありました。転倒すること自体は本人の身体状況によるものなので仕方がないと受け止めていますが、翌日に様子を気遣うような声かけが施設長から一切ありませんでした。私たちの感覚からすると決して費用が安い施設ではないため、そうした対応が続いてしまうとしんどさを感じざるを得ませんでした。
本社のほうにも相談し、最初の施設長さんに戻してほしいとお伝えしたのですが、その方は新規施設の立ち上げが得意な方で異動が重なってしまうとのことでした。会社としての方針はあるにしても、1年ほどで次々と施設長が変わってしまう体制には疑問が残り、最終的に母の希望通り地元の施設へ引っ越すことを決めました。
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