入居前はどのような状況でしたか?
祖母が82歳の頃でした。
当時、祖母は私の母の妹、つまり祖母自身の娘と一緒に暮らしていましたが、年齢とともに少しずつ足腰が弱くなってきているのが見て取れました。
日常生活で歩くことに大きな支障はなかったものの、将来のことを考えると少し心配でした。
また、その頃から、同じ話を何度も繰り返すことが増え、家族としては「もしかしたら認知症が始まっているのかもしれない」とうっすらと感じ始めていました。
まだ病院で診断を受けたわけではありませんでしたが、今振り返れば、それが少しずつ進む変化の始まりだったのだと思います。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
祖母の足腰が徐々に弱くなり、ごく初期ではありましたが認知症の兆候が見え始めたことが、施設探しを考える直接のきっかけになりました。
このまま自宅で暮らし続けることに、家族として少しずつ不安を感じるようになったのです。
入居することになる1年半ほど前から、主に母が中心となって本格的に施設を探し始めました。
自宅からも近い町田市周辺で、いくつかの施設を見学していたようです。
幸い、すぐに入居できる施設が見つかり、探し始めてから1年ほどの期間でスムーズに話が進んでいきました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
入居が決まった当初、祖母は「なんでこんな所に入らないといけないの」と、戸惑いや寂しさを口にすることがありました。
長年暮らした愛着のある家を離れるのですから、当然の気持ちだったと思います。
私たち家族もその言葉を聞くのは少し辛いものがありましたが、これからの祖母の安全な生活を考えての決断でした。
幸い、その気持ちも施設での生活に慣れるにつれて、少しずつ和らいでいったように感じています。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
いくつかの施設を母たちが見学した後、ほぼここにしようと決まった段階で、私も見学に同行しました。
閑静な住宅街の中にあって、綺麗で落ち着いた良い場所だな、というのが第一印象でした。
ただ一つだけ気になったのは、施設が坂の上にあったことです。
もし祖母が一人で散歩に出かけたくなった時、この坂道は少し危ないのではないかと、ほんの少しだけ不安に感じたことを覚えています。