入居前はどのような状況でしたか?
母は要介護4の認定を受けており、認知症の症状もありました。
物の名前や用途が分からなくなったり、トイレットペーパーの芯を窓から捨ててしまったりと、少しずつ日常生活に支障が出てきている状況でした。
入居するまでの3年間は私の家で同居していましたが、その頃にはすでに移動時は車椅子が必要になっていました。
仕事と介護を一人で両立する日々。日に日に母の介護に必要な時間が増えていく中で、正直、心身ともに余裕がなくなっていくのを感じていました。
母にとって何が一番良いのか、自問自答する毎日でした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
本格的に施設探しを考え始めたのは、母が大腸がんを患い、入院したことが大きなきっかけです。
入院生活で環境が変わったせいか、退院後、認知症の症状が一段と進んでしまったように感じました。
退院後はケアマネージャーさんのサポートもありデイサービスに通っていましたが、一番大変だったのは食事の介助です。
それまでは自分で食事ができていた母が、スプーンを使えなくなってしまったのです。
仕事から帰ってきて、食事を食べさせてあげる。
その時間が、だんだんと私の生活を圧迫するようになりました。
このままでは共倒れになってしまうかもしれない。
そんな思いが頭をよぎった時、ケアマネージャーさんから施設入居の提案を受け、本格的に検討を開始しました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
「仕事しながらだと、もうこれ以上見るのは無理だな」。
そう感じて施設に入れることを決心しましたが、もちろん葛藤はありました。
自分の手で最後まで面倒を見られないことへの申し訳なさや、施設という環境に母が馴染めるだろうかという不安。
様々な思いが頭を駆け巡りました。
しかし、私が疲れ切った顔で接するよりも、専門のスタッフの方々にしっかりケアしてもらう方が、母にとっても幸せなのではないか。
そう自分に言い聞かせ、入居を決断しました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学に行った際、特に不安や不満を感じることはありませんでした。
そこはグループホームで入居者の人数も少なく、アットホームな雰囲気が印象的でした。
スタッフの方の数も十分だと感じましたし、何より運営法人が病院も経営しているという点が大きな安心材料でした。
定期的に往診もあると聞き、医療面でのサポート体制に信頼が持てました。
ちょうど見学が食事時だったのですが、皆さんが和やかに食事をされている様子を見て、「ここなら大丈夫そうだ」と直感的に思いました。
食事は隣接する別の施設で作ったものを運んでくる形式でしたが、温かいものが提供されており、その点も気になりませんでした。