入居前はどのような状況でしたか?
母は当時95歳くらいだったと思います。7、8年前に一度、大腿骨を骨折したことがありましたが、手術後はすっかり回復し、自宅で元気に過ごしていました。ただ、レビー小体型の認知症の兆候が少しだけあり、骨折を機に要介護1か2の認定を受けていました。それでも、物忘れなどはなく、日常生活に支障がないくらい頭はしっかりしていました。
入居前は、私と主人、そして息子も一緒に、二世帯で暮らしていました。自宅は母が動きやすいように手すりをつけるなどバリアフリー化していましたが、今回新たに肩を骨折してしまい、2階建ての家での生活は本人にとっても、私たち家族にとっても少し大変になってきていました。片腕が使えない状態で階段を上り下りするのは危険ですし、常にそばで見守る不安はありましたね。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設探しを始めた直接のきっかけは、母が自宅で右肩を骨折してしまったことです。かかりつけのお医者様に診ていただいた際に、「家は2階建てで大変でしょうから、近くに新しくできた介護施設があるので、ショートステイができないか聞いてみたらどうですか」とアドバイスをいただいたんです。
実は、本当に偶然なのですが、そのお話をいただくほんの1、2日前に、主人と「もしもの時のために、一度見ておきましょうか」と、その新しくできた施設を見学したばかりでした。ですから、お医者様から勧められた時もスムーズに話が進み、すぐに施設へ連絡を取ることができました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
正直なところ、母の入居を決めるにあたって、大きな葛藤や罪悪感といったものはありませんでした。というのも、今回は骨折という緊急事態でしたし、お医者様からの勧めもあったからです。何より、母の安全を第一に考えるのが最善の選択だと、迷いなく判断できました。
もともとはショートステイのつもりで相談に行ったのですが、施設の方から「すぐにご入居も可能ですよ」とおっしゃっていただき、話がとんとん拍子に進みました。私たち家族も、とにかく早く母に安全な環境を用意してあげたいという気持ちが強かったので、すぐにお願いすることにしました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学に伺った際の施設の印象は、とても良かったです。できたばかりということもあり、全体的に明るく清潔感がありましたし、スタッフの方々の対応も親切でした。ベッドに寝たまま入れるお風呂など、最新の設備を見せていただき、ここなら安心して任せられそうだと感じました。
ただ、一つだけ気になった点がありました。それは、お部屋の中に設置されている手すりの場所です。ベッドから洗面所へ向かう動線上にあったのですが、片側にしかついていなかったように記憶しています。私たちの自宅では両側につけていたので、それと比べると少し心もとないかな、という印象を抱いたことは覚えています。