入居前はどのような状況でしたか?
父は90歳で一人暮らしをしていました。入居の半年前、腰椎の圧迫骨折で入院したのが一つの転機でした。病院にいる間に骨折そのものは良くなったのですが、やはり歩く機会が減ったことで筋力や体力が落ちてしまい、リハビリが必要な状態になったんです。要介護認定も、それまでの要支援から要介護に変わりました。
退院後はケアマネージャーさんにお願いして、訪問看護でリハビリを入れてもらってはいたのですが、それだけではなかなか追いつかず、だんだんと歩くのが不自由になっていきました。一人で暮らしている父のことが、私も少しずつ不安に思うようになっていました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
父の足腰が弱ってきたのを見て、本格的に施設を探し始めました。実は、母がすでに3年ほど前から同じ系列の別の施設にお世話になっていて、その時の経験が大きかったです。
母は施設に入居してから、訪問診療や訪問歯科、リハビリといったサービスを受ける中で、入居当時よりも足が丈夫になるなど、良い変化が見られました。病院への付き添いなども、施設側で対応していただけるようになります。そうした母の様子を見て、「父も一人暮らしを続けるより、施設に入った方が安心できるのではないか」と考えるようになり、父に入居を勧めました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
父に入居を勧める際、特に大きな葛藤や、それに伴う嫌悪感などはありませんでした。というのも、母が入居してから、父とは「お父さんも、いずれは施設に入ることも考えないとね」という話を折に触れてしていたからです。父自身も、圧迫骨折を経験したことで、体力的な不安を感じていたと思います。
そうした下地があったので、いざ入居の話を具体的に進めても、急に気が変わって嫌がるといったことはありませんでした。本人なりに、心の準備ができていたのかもしれません。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学時の第一印象は、少し複雑なものでした。先に母が入居していた同じ系列の施設が、私の中ですごく良いイメージとして強く残っていたんです。そのイメージを基準に見てしまったので、ここは立地や建物の古さという点で、母の施設との料金の差が少し表れているかな、と感じたのが正直なところです。
ただ、それはあくまで非常に良い施設と比較してしまったからだと思います。もし何も知らない状態で普通に見学に行っていたら、清潔感があって落ち着いたホームだと感じたのではないでしょうか。スタッフの方々の印象は、最初から特に問題ありませんでした。