幸せふくろう横山台
に85歳・女性・要介護1で入居中の方へのインタビュー

もともと母は、一人で暮らしていたんです。それが、整形外科の病院に入院することになって。退院しても、さすがにまた一人で暮らすのは難しいだろうという話になりました。 それで、入院していた病院から、そのまま老健に移ったんです。ただ、老健は期間が決まっていて出た後のことを考えないといけなかったので、自宅には戻らずに、引き続き安心して暮らせる施設を探し始めた、という経緯ですね。

私の場合は葛藤などは本当に全くなかったんです。母の状態を考えたら、専門の方に見ていただく方が絶対に安全だと思っていたので、そこに迷いはありませんでした。 見学も入居を決めた幸せふくろうさんにしか行っていません。見学した時も特に不安に感じることはなくて、ここなら大丈夫だろうと、スムーズに話が進みました。

入居したての頃、本人は「家に帰りたい」という気持ちがあったみたいです。もちろん、本人にきちんと説明して、分かってはくれていましたけどね。今はもう、落ち着いて穏やかに過ごしていると思います。 私たち家族にとって一番助かっているのは、施設が主人の勤務先のすぐ近くにあることなんです。何かあってもすぐに行けますし、仕事のついでに顔を見にいくこともできる。そういう距離感がすごくありがたいですね。 食事も、特に口に合わないということもなく大丈夫なようです。普段はみんなで集まるというより、お部屋でゆっくり過ごしていることが多いみたいですね。

ここの何が一番ありがたいかというと、面会がすごく自由なところです。決められた時間内であれば、前もって連絡したりしなくても、いきなりふらっと立ち寄れるんです。 行けばそのまま母の部屋まで入れますし、本当に気軽ですね。いつでも顔を見に行けるというのは、私たちにとっても、たぶん母にとっても、大きな安心感になっていると思います。

何かあると、施設の方からすぐに連絡をもらえるんです。例えば、日用品がなくなった、といった本当にささいなことから、普段の様子とちょっと違うな、という時まで。 そういう時に連絡をいただいて、「どうしましょうか」と一緒に相談に乗ってくれる。とても丁寧に対応していただけるので、こちらも安心して、信頼してお任せできています。離れていても、一緒に母を見てくれている、という感覚ですね。

ここは住宅型の施設なんですけど、訪問診療のお医者様が来てくださるので、医療の面も安心です。 何かあっても、基本的には施設側で対応していただけるので、私たちが仕事を休んで病院に付き添う、という必要がありません。これは本当に助かりますね。 専門的なことはプロの方にお願いして、私たちは家族として母と向き合う時間に集中できる。それがとても良いなと思っています。

改善点はとくにないですね。入居してから、思っていたのと違うなと感じたことは本当にないです。安心して預けられていますし、とても満足しています。

今回お話を伺って印象的だったのは、娘様が終始落ち着いたご様子で、施設に対して深い信頼を寄せられていることでした。「葛藤や不安は全くなかった」という言葉の通り、お母様にとって何が一番安全で安心かを冷静に判断され、ご家族の生活スタイルにも合った施設を選ばれたことが、現在の満足度に繋がっているのだと感じました。 「ご主人の勤め先の近くにある」「いつでも予約なしで立ち寄れる」——。お話の随所に出てきた「気軽さ」や「近さ」というキーワードが、物理的な距離だけでなく、ご家族と施設の良好な心理的距離感をも表しているように思えました。介護と暮らしを無理なく両立させるための、一つのヒントをいただけたようなインタビューでした。