入居前はどのような状況でしたか?
入居したのは、私の主人の母です。当時80歳手前で、要介護5の認定を受けていました。60代からパーキンソン症候群を患っており、徐々に体が動きにくくなっていました。入居前は市内のマンションで一人暮らしをしていましたが、頻繁に転倒したり、一度座り込むと自力で立ち上がれなくなったりと、常に誰かの見守りが必要な状態でした。
病気の影響で言葉もほとんど話せず、家族でも何を言っているのか聞き取るのが難しいほどでしたし、食べ物を飲み込む力も弱くなっていました。
そのため、ヘルパーさんや訪問看護師さんに来ていただきながら、私たち子どもも毎日交代で様子を見に行き、とろみ剤を使った食事の介助やトイレ、お風呂のサポートをしていました。家中に手すりをつけ、室内でも小さな車椅子を使うような生活でしたが、義母は「自分の家で頑張りたい」という気持ちが強かったのだと思います。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設探しを考え始めた直接のきっかけは、ある寒い日の朝のことでした。夜中にトイレへ行こうとしたのでしょう、床に座り込んだまま動けなくなり、失禁してしまっていたのを、朝に来てくださった看護師さんが発見したんです。幸い大事には至りませんでしたが、このまま一人で夜を過ごさせるのは危険だと痛感しました。
それまでも、日中のサポートはヘルパーさんや私たちで何とかなっていましたが、24時間誰かがそばにいるわけではありません。この一件で、在宅での生活に限界を感じ、本格的に施設への入居を検討することにしました。入居を決める3、4ヶ月ほど前から、自宅から近い施設をいくつか見学し始めました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学の際に一番心配だったのは、義母とのコミュニケーションでした。病気の影響で言葉がほとんど聞き取れず、字も書けない状態だったので、何かを伝えたい時にスタッフの方にきちんと意図が伝わるだろうか、という点がとても不安でした。
また、お部屋にトイレはついていたのですが、手すりが設置されていなかったのも少し気になりました。それ以外は特に大きな不安はなく、全体的な雰囲気は悪くないと感じていました。