入居前はどのような状況でしたか?
母はもともと、世田谷区の実家で暮らしていました。賃貸の3階建てでエレベーターがなく、姉と一緒に住んでいたのですが、その姉が急に亡くなってしまい…。
それから2~3年は一人で暮らしていましたが、当時70代前半だった母はだんだんと腰も弱くなり、一人での生活に不安を感じるようになっていきました。60代の頃に軽い脳内出血で倒れたこともあり、少し言葉が出にくいといった後遺症もありました。私自身は埼玉に住んでいて実家も遠かったので、一人でいる母のことはいつも心配でした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
母の不安もあって、まずは世田谷区内の経費老人ホームに入居することになりました。しかし、入居して2~3ヶ月経った頃、他の入居者の方とトラブルになり、精神的に追い詰められて自殺未遂を起こしてしまったのです。
その後、区内の精神科病院に入院することになり、その間に実家も引き払いました。退院後の住まいをどうするか、私との同居も難しい状況だったため、病院のソーシャルワーカーさんに相談して施設を探し始めました。それが、「西おおみや翔裕館」を検討する直接のきっかけです。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
最初の施設に入居を決めた時もそうでしたが、施設にお願いすることへの葛藤や罪悪感といったものは、不思議とありませんでした。むしろ、私が遠方に住んでいることもあり、一人で家にいるよりも、職員さんがいらっしゃる施設の方が安心できるという気持ちの方が大きかったです。何かあっても誰かが見ていてくれる、その安心感は大きかったですね。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
実は、翔裕館さんに決める前に別の施設も見学に行きました。そこの施設長さんは母と面会して前向きに検討してくださったのですが、本部の判断で「自殺未遂の経歴がある人は受け入れられない」と断られてしまったんです。翔裕館さんはそうした制限がある中でも「OK」と言って受け入れてくださったので、不安よりも「ようやく受け入れてもらえる場所が見つかった」という安堵感の方が大きかったです。