入居前はどのような状況でしたか?
母が95歳の時でした。大腸がんのステージ3と診断され、さらに、おそらく大腿骨を骨折していたようで、車椅子がなければ全く移動ができない状態になってしまいました。
それまでは私たち夫婦と母の3人で暮らしており、できる限り自宅で見てあげたいと思っていました。しかし、がんの闘病に加えて、母が全く動けなくなってしまったことで、状況は一変しました。私たち夫婦も決して若くはなく、24時間体制での介護は、正直なところ限界に近づいていました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設探しを考え始めた直接のきっかけは、母が自力で全く移動できなくなったことでした。がんの治療だけならまだしも、骨折の疑いで寝たきりに近くなってしまい、「これはもう、家で見るのは無理かもしれない」と、夫婦で話し合いました。それが、入居する2ヶ月ほど前の7月頃のことです。
いくつか施設を見学する中で、こちらの施設にお世話になることを決め、近いうちに入居したい旨を伝えました。その時は空きがあるか分からなかったのですが、幸いにもお願いしてから1週間ほどで入居することができました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
入居を決める時は、やはり複雑な気持ちでした。もし、がんだけだったら、もう少し家で見てあげられたかもしれない、という思いがなかったわけではありません。ですが、母の身体の状態、そして私たち夫婦の年齢や体力を考えると、専門の方にお任せするのが最善の選択だと判断しました。「あのタイミング以外はちょっと無かったな」と、今でも思っています。
もちろん、母の本音を考えると、「家に帰りたかったかもしれない」と思うこともあります。それでも、プロのケアを受けられる環境に移ることが、母にとっても私たちにとっても必要なことだと自分に言い聞かせ、決断しました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学をさせていただいた際、施設自体に大きな不安を感じることはありませんでした。ただ一つ気になったのが、駐車場の問題です。面会に来る家族が使える駐車場が基本的にはなく、緊急車両用のスペースがあるだけでした。近くにコインパーキングも1箇所ほどしか見当たらなかったので、車で頻繁に通うことを考えると「ちゃんと車を停められるだろうか」という点が少し心配でしたね。