入居前はどのような状況でしたか?
妻は57歳という若さで、多系統萎縮症という難病を患っていました。
入居前は、病状の悪化に伴い病院に入院していましたが、その前は自宅で生活していました。当時は要介護3から4の認定を受け、体はほとんど動かせない寝たきりの状態でした。幸いにも認知症の症状はありませんでしたが、たんの吸引が頻繁に必要で、片時も目が離せない状況でした。
私が仕事に行っている間はヘルパーさんに来てもらっていましたが、24時間体制でのケアは難しく、家族だけでの介護には限界を感じていました。入院していた病院は自宅から1時間以上離れた場所にあり、面会もZoomを使ったオンラインのみ。直接顔を合わせることができず、画面越しにしか様子を知ることができないのは、本当にもどかしく、つらい時間でした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
本格的に施設探しを始めたのは、入院していた病院から「出て下さい」と、退院を促されたことが直接のきっかけです。突然のことで、とにかく次の受け入れ先を急いで見つけなければなりませんでした。
幸い、担当のケアマネージャーさんがついてくれていたので、すぐに相談しました。事情を話すと、ケアマネージャーさんが迅速に動いてくださり、条件に合う施設をいくつか見つけてくれました。検討期間は1〜2ヶ月ほどだったと思いますが、とにかく慌てて探した、というのが正直なところです。話はトントン拍子に進み、この施設への入居が決まりました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
病院から退院を促され、とにかく次の場所を確保しなければならないという切迫した状況でした。そのため、正直なところ、妻を施設に入れることへの罪悪感や葛藤といった感情を深く考える余裕はありませんでした。ただただ、妻が安心して療養できる場所を一日でも早く見つけること、その一心で必死に動いていました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
病院から移らなければならないという状況が最優先だったので、見学時に施設に対して不安を感じることは特にありませんでした。ケアマネージャーさんが見つけてくれた施設という安心感もありましたし、まずは移転先を確保することに集中していました。