高齢者ホームシニア松原の家
に72歳・女性・要支援1で入居中の方へのインタビュー

母はもともとアパートで一人暮らしをしてたんですけども、ある時、具合が悪くなってしまって、私たちも電話などが全くつながらない状態になってしまったんです。 結局、緊急搬送されてそのまま入院だったので、退院後のことを考えた時に「もう、一人暮らしは心配かな」と。体調が悪くなった時を考えたら、やっぱり人の目がある方が安心できるかなという話になり、施設を探し始めました。

施設に預けることへの、私たち家族の葛藤や罪悪感は、特にはなかったです。 もちろん、母本人は「施設より自宅の方がいい」と思っていたかもしれません。急な入院から、そのまま施設での暮らしになることへの戸惑いもあったと思います。ですが、それよりも何かあってからでは遅い、という気持ちの方が強かったですね。人の目がある環境で、安全に暮らせてもらうことが一番だと考えていました。

自分たちで調べて、何ヶ所かは見学に行ったりはしました。その中で不安だったのは、費用のことだけでしたね。 母が生活保護でしか施設に入れなかったので、入れる施設も限られていました。なので選択肢が少ない中で、ちゃんとした施設が見つかるのかな、という心配はありました。

入居してからは、本当に結構元気になってます。 施設の近くに色々なお店があるみたいで、自分で買い物に行ったりとかしてるみたいなんです。一人暮らしの時よりも、むしろ活動的になっているかもしれません。本人が自分のペースで、行きたい時に自由に外出できる。それが良い方向につながっているんだと思います。

今の施設で何より良かったなと思うのは、暮らしの自由度が高いところですね。 私たち家族の面会も、連絡さえすれば割と自由に行けますし、母自身も「今日は買い物に行こう」と思えば自由に出かけられる。そこは本当に助かっています。 サービス付き高齢者向け住宅なので、手厚い介護付きの施設とは少し違って、比較的お元気な方が多いのかもしれません。母もデイサービスなどは特に利用せず、自分で身の回りのことはできていますから。日中は皆さんそれぞれ自由に過ごしているようで、自分の生活リズムを保てています。食事は施設のものをお願いし、洗濯などの家事は自分でやる。必要な部分はお願いしつつ、できることは自分でやる。この形が、母には合っていたんだなと思います。

この施設に決めた一番のポイントは、部屋が思ってたよりも広かったこと、あと結構きれいだったところです。 限られた条件の中で何ヶ所か見学に行きましたが、この部屋を見た瞬間に「ここならいいな」と思いました。毎日長い時間を過ごす場所ですから、やっぱり本人が気持ちよくいられる環境が一番です。満足できる住まいを見つけられたのは本当にラッキーでした。

もう一つ、家族としてすごく安心しているのが、医療面でのサポートです。 この施設は「丸岡医院」さんというクリニックが運営母体で、母も月に1回か2回は診察を受けているみたいです。 一人暮らしだと、ちょっとした体調の変化があっても本人も私たちも気づきにくいですが、今は定期的に専門家の方に診てもらえている。何かあった時も、すぐに連携してもらえるだろうという安心感があります。この点は、家族としては何より心強いですね。

特にはないです。問題なく過ごせているみたいなので、安心しています。

お話を伺っていると、「安全に暮らしてほしい」という、ご家族様のシンプルで強い想いがひしひしと伝わってきました。「葛藤は特になかった」というお言葉は、お母様の命と暮らしを最優先に考えた、愛情深いご決断の証だと感じます。「結構元気になってます」と少し嬉しそうにお話しされる様子から、今の選択がご本人にとってもご家族にとっても良い結果に繋がっていることが伺え、私まで温かい気持ちになりました。