ノアガーデン　エレンクラッセ
に80歳・女性・要介護1で入居中の方へのインタビュー

母はもともと一人暮らしでした。 施設探しを本格的に考えるようになったのは、入居する前の年の冬がきっかけです。その年は特に雪が多く、一人暮らしの家で冬を越すことが心配でした。 そのため、「次の冬が来る前には、安心できる環境に移りたい」という話になり、できるだけ早く入居できる施設という方向で検討を始めました。

入居して一番感じるのは、とにかく「安心して過ごせている」ということです。 職員の方々は皆さん、とても良い方ばかりです。100人もの入居者がいる大規模な施設なので、日中はいつも忙しそうにされていますが、それでも一人ひとりに対して細やかな気配りをしてくださっているのが伝わってきます。 例えば、食事の時間になると、わざわざお部屋まで「ご飯ですよ」と呼びに来てくださるんです。夜間も、一晩に4回ほど各部屋を見回って、きちんと顔を見て生存確認をしてくださっていると聞きました。これほど手厚く見守っていただけているという事実は、家族として何よりの安心材料になっています。 建物自体も、まだ建って5年くらいしか経っていないので、本当に綺麗で清潔感があります。気持ちよく毎日を過ごせる環境が整っていると感じます。

この施設の一番の魅力は、何と言っても食事だと思います。施設に食事のメニューが貼り出してあるのですが、それを見るたびに「私が食べて帰りたいくらい美味しそうだな」と感じるほどです。 ただ栄養バランスが整っているというだけではなく、毎食楽しみになるような工夫が随所に感じられます。例えば、見た目も華やかなデザートが付いてきたり、旬の食材を使った季節感あふれるメニューが提供されたり。行事食にも力を入れているようで、まさにこの施設のウリなんだなと感じます。

施設内で生活に必要な多くのことが完結するのも、非常にありがたい点です。 お医者さんの訪問診療はもちろん、歯医者さんまで施設に来てくださいます。さらには、床屋さんも来てくれるので、身だしなみを整えるためにわざわざ外出する必要がありません。 他にも月に2回、出張販売のローソンが来てくれることです。品揃えがすごく豊富なわけではありませんが、事前にお願いしておけば、欲しい商品を取り寄せてもらうことも可能です。自分でお菓子を選んだり、ちょっとした日用品を買ったりする時間が、良い気分転換になっているようです。 レクリエーションはありませんが、施設への出入りは自由なので、天気の良い日には、すぐ近くにある公園まで散歩に出かけることもできますし、穏やかに自分の時間を過ごせているようです。

お風呂がとても素晴らしい、というのもこの施設を選んで良かったと感じる大きな理由の一つです。 なんと、温泉のお湯を運んできて、湯船に満たしているそうなんです。施設にいながら、まるで温泉旅館に来たかのような気分を味わえる、とても贅沢な時間だと思います。 これほど充実した設備とサービス内容でありながら、料金は比較的リーズナブルに感じられ、コストパフォーマンスの面でも非常に満足しています。

入居時に少し想定外だったのが、お部屋のことです。見学の際に拝見したのは標準的なタイプのお部屋だったのですが、いざ入居を決心した時には、あいにく満室になってしまっていて。それで、少しグレードの高い、料金が月々1万円ほど高いお部屋に入居することになりました。 もちろん、契約前にきちんとご説明いただき、納得した上でのことでしたし、「標準タイプのお部屋が空いたら変更もできますよ」とは言われています。ただ、母は今ではすっかり現在のお部屋に慣れましたし、お隣のお部屋の方とも仲良くさせていただいているようなので、料金はかかりますが今のお部屋のまま過ごしてもらっています。

強いて言うならば、やはり大規模ならではの点でいくつか感じることがあります。 本人は、時々「やってほしいことがあるけれど、なかなか言い出せない」と感じることがあるようです。職員さんがいつも忙しく動き回っているのを見ていると、遠慮してしまう気持ちが生まれるみたいです。また、「自分でできることは、なかなか手伝ってもらえない」と感じることもあるようで、もう少しだけ気軽にサポートをお願いできる雰囲気があれば、もっと嬉しいかもしれません。

「温泉のお風呂」や「食べてみたくなるような食事」といった施設の華やかな魅力と、「大規模ならではの少しの悩み」や「満室だったお部屋の話」といった現実的な側面。今施設探しをされている方にとっても非常に参考になったのではないかなと感じています。施設での生活は、良いことばかりの理想郷ではないかもしれません。しかし、日々の楽しみを見つけ、安心できる環境で暮らすことの価値を、改めて教えていただいたように思います。