最終的に施設を退去したのは、母が亡くなったためです。認知症が進行し、だんだんと食事が摂れなくなり、最後は点滴で栄養を補給している状態でした。家族で話し合い、延命治療はしないと決めていたので、施設で静かに最期を迎えました。
ただ、亡くなる前からケアの内容にはずっと不満があり、私は父に「もっと良い施設があるから、他に移った方がいい」と何度も話していました。父も高齢でしたし、施設を変える手続きの煩わしさや、少なくとも暴力のような問題はないからという理由で、転居には至りませんでした。ですが、もっと手厚いケアを受けられる場所だったら、母はもう少し笑顔で、穏やかな毎日を過ごせたのではないかという思いは、今でも消えません。
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