入居前はどのような状況でしたか?
もともと母は私と一緒に暮らしていたのですが、自宅で転んで股関節の付け根を骨折してしまったんです。手術・入院を経て、一度は自宅に戻り、デイサービスを利用する生活を送っていました。しかし、そのデイサービスに向かう途中で再び転倒し、今度は頭を打って脳内出血を起こしてしまって…。幸い手術は成功しましたが、退院後は病院から紹介された老健でお世話になっていました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
本当に、切羽詰まった施設探しでした。老健には入所期間の定めがあるのですが、母が更新審査の直前にコロナに罹患してしまった影響なのか、審査結果の通知が大幅に遅れてしまったんです。本来なら退所の1ヶ月前には結果がわかるはずが、実際に「退所してください」と告げられたのは、月の下旬。退所期限まで、本当に数えるほどしか日がありませんでした。
お世話になっていた老健のケアマネジャーさんも色々探してくれてはいたのですが、こちらも必死です。「なんとかしないと」とインターネットで検索して、偶然たどり着いたのがこちらの紹介サイトでした。一緒に探してくださるという言葉に、藁にもすがる思いでお願いしたのを覚えています。後日、ケアマネジャーさんにその話をしたら、「そんなサイトがあるんですね!本来、私たちがやらなければいけないのに…」と驚かれたほど、迅速に対応していただき、本当に助かりました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
正直なところ、当時は葛藤や罪悪感を感じる時間的な余裕すらなかった、というのが本音です。母自身は、慣れ親しんだ老健を気に入っていましたし、叶うなら家に帰りたいという気持ちも持っていました。ですが、これまでの経緯を考えると、また自宅で暮らすのは我々家族にとっても不安が大きすぎました。何よりもまず、母が安全に、安心して暮らせる場所を確保することが最優先でした。ですから、「施設にお願いしよう」という決断に迷いはありませんでした。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
紹介していただいた3つの施設のうち、今お世話になっている施設に見学を決めました。同じグループの施設がもう一つあったのですが、こちらの方が自宅から少し近かったのが決め手です。ただ、私自身、有料老人ホームの見学は初めての経験でした。パンフレットやウェブサイトだけではわからない、実際の生活がどんなものなのか、母が馴染めるのか、という漠然とした不安はありました。何より、複数の施設をじっくり見比べて検討する、という時間が全くなかったので、「ここで決めるしかない」という状況でしたね。