入居前はどのような状況でしたか?
義母は85歳前後で、レビー小体型認知症という少し珍しい認知症を患っていました。進行すると怒りっぽくなるなどの症状があり、当時は隣の家に住んでいた義母の弟が、四六時中かかってくる電話に対応し、かなり参っているような状況でした。
もともとは家の2階で寝起きしていましたが、階段の上り下りが難しくなり、1階に介護用のベッドを購入したんです。これで少しは楽になるかと思ったのですが、今思えば、そのベッドが来たことで緊張の糸が切れてしまったのかもしれません。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設探しを始めたのは、本当に突然のことでした。介護ベッドを設置してからある夜、義母がトイレの前で倒れてしまい、自力で立てなくなってしまったのです。すぐに救急車で病院に運ばれましたが、お医者様からは「もうご自宅での生活は難しいでしょう」と告げられました。
病院は長く入院させてはくれないので、急いで施設を探さなくてはいけない状態になりました。そこで、私たち家族が面会に通いやすい調布市内で施設を探し始めました。いくつか候補があった中で、アットホームな雰囲気が印象的だったこちらの施設に、ちょうど空きが出たため入居を決めました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
入居を決めるにあたって、大きな葛藤があったというよりは、もう家では見られないという現実を受け入れざるを得なかった、というのが正直なところです。もちろん、認知症を患っている人は「家に帰りたい」と口にすることが多いと分かってはいても、義母からそう言われると、胸が締め付けられる思いはありました。ですが、安全な環境で専門的なケアを受けてもらうことが、義母にとっても私たち家族にとっても最善の選択だと信じて、決断しました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
病院を早めに退院をしなければいけないこともあり、正直なところ、施設見学の際に何かをじっくり見て不安に思うような余裕はありませんでした。むしろ、施設の雰囲気はアットホームな感じで、悪い印象は全くありませんでした。ちょうど2部屋ほど空きがあって選べる状況だったこともあり、スムーズに話を進めることができたので、その点はありがたかったですね。