在宅では困難な医療ケアを任せられる安心感
施設探しで最も重視したのは、父にとって「命綱」ともいえるカテーテルの管理を確実にしていただけるかどうか、という点でした。
2~3時間おきに交換が必要なこの処置は、素人である家族が在宅で行うには、精神的にも肉体的にも大きな負担が伴います。万が一、何かあった時のことを考えると、とても責任を負えません。
見学の際に、この医療対応について詳しく説明を受け、24時間体制で看護スタッフの方が常駐し、適切に管理していただけることを確認しました。専門的な知識と技術を持ったプロの方々に、父の生命に直結するケアを安心してお任せできること。これが、この施設に決めた最大の理由です。
自宅での介護では、この安心感は決して得られなかったと思います。家族が安心して眠れる夜があること、日中も仕事や自分の生活に集中できること。それは、父が安全な環境で適切なケアを受けられているという信頼があってこそなのだと、今改めて感じています。
毎月届く写真付きのお手紙が、何よりの安心に
父を施設に預けていると、日々の様子が分からず不安になるのではないか、と思っていました。しかし、こちらの施設では、そうした家族の不安を解消してくれる、とても温かい配慮があります。
一番嬉しかったのは、毎月送られてくる領収書に添えられた「お手紙」です。そこには、その月に施設で行われたイベントの様子や、父がどのように過ごしていたかが書かれており、写真まで付いているのです。レクリエーションを楽しむ父の姿や、他の入居者さんと一緒に写る写真を見ると、施設での暮らしぶりがありありと伝わってきて、本当に安心します。
もちろん、体調に変化があったり、何か気になることがあったりした際には、すぐに電話で連絡をいただけます。この迅速で密なコミュニケーションがあるおかげで、私たちは離れていても、常に父の状況を把握できていると感じられます。
ただ預かってお世話をするだけでなく、父の「今」を家族に伝えようとしてくれるその姿勢に、スタッフの方々の温かさを感じます。事務的な報告だけではない、心のこもった情報共有が、私たち家族の大きな支えになっています。
新しく清潔な施設と、ストレスフリーな面会環境
見学に訪れた時、まず「きれいな施設だな」と感じたのが第一印象でした。建物も比較的新しく、館内は隅々まで清掃が行き届いていて、とても清潔感がありました。父がこれから毎日を過ごす場所だからこそ、この清潔で気持ちの良い環境は非常に魅力的でした。
また、私たち家族が面会に行きやすいかどうかも、大切なポイントでした。私の家からは自転車で行ける距離で、気軽に顔を見に行くことができます。もちろん車で訪れることもありますが、駐車場が広くて「満車で停められない」というストレスがないのも、地味に嬉しい点です。
面会に行くことが家族の負担になってしまっては、どうしても足が遠のいてしまいます。いつでも、思い立った時に気軽に会いに行けるこの環境が、父と私たちの良好な関係を保つ上で、とても重要な役割を果たしてくれていると感じています。