入居前はどのような状況でしたか?
父は自宅で、父よりも介護度の重い母と2人暮らしをしていました。母の介護が始まった頃、父はすごく畑仕事が好きな人で、そこで自分の気分転換をしていました。どうしても自宅で暮らしたいという父の強い希望があって、2人の介護で使える制度をすべて利用して、自宅で2人で暮らしている状態でした。
私と弟の2人で実家に通いながらサポートをして、どうにか2人の暮らしを支えるような形をとっていたのですが、なかなかそれもかなり厳しくて。それでかなりちょっと無理もたたってしまい、ある時父がめまいとかをしちゃって入院することになったんです。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
実は、その1年くらい前にも一度父は倒れているんです。その時にはちっちゃい脳梗塞があって、後遺症が残ったりはしていました。その入院の時にも「もう自宅で暮らすのは無理だよ」という話はしたんですけど、その時はもうどうしても家に帰るっていうので一点張りで、説得ができなかったんです。じゃあやれるところまではやってみましょう、ということで続けていた中での、2回目の入院でした。
今回はようやく、もう介護は自分にはできないから「母を施設に入れてくれ」というのと、自分も1人ではちょっと自宅では暮らせないっていうのを納得してくれたので、そこからの施設探しという形になります。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
施設にお預けするにあたって、家族としての葛藤や不安というよりは、むしろ「自宅に2人でいられる方のほうが不安が大きかった」というのが本音です。
必ず第三者の目が常にあるようなところに行ってもらった方のほうが安心できるから、どちらかといえば、安心できるところで暮らしてほしいなというのが、私と弟の希望でした。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
事前にホームページを見させていただいた時に、畑があってそこで農作業なんかもできるっていう情報だったんですね。そういうことができるようなところだったらと見学に行きました。
また、元々暮らしてたところに近くて、地理的にも安心できるかなというのもありました。金銭的にもそんなにゆとりがあったわけではなかったので、予算内でおさまって、なおかつ実家からも近かったというのも決め手の一つです。