祖母の変化と並行して、施設の運営体制そのものに対する不信感が積み重なり、最終的に私たちは退去を決断しました。その理由は、大きく分けて4つあります。
一番の問題は、経営者の方の対応でした。「こちらから聞かなければ何も教えてくれない」というスタンスで、その姿勢が施設全体に影響しているのか、職員間の連携が全く取れていませんでした。
何か質問があって施設に電話をしても、ほとんどの場合「担当者がいないので折り返します」となるのですが、
用件がまったく引き継がれていないんです。「〇〇(私の名前)様からお電話がありました」という事実だけが伝わっていて、用件はゼロからもう一度説明しなくてはなりませんでした。それが一度だけでなく、二度、三度と続いたので、「この施設は情報をきちんと伝達する仕組みがないんだな」と呆れてしまいました。
また、利用者の安全を軽視した報告体制にも疑問がありました。
祖母の体に痣ができていても報告がない、というのは先ほどお話しした通りです。入居時の契約書に「転倒時の責任は問いません」というような一文があったからか、
そもそも転倒があったこと自体を知らせてくれないのです。
退去が決まり、施設を出るときになってから「転んで痣がいっぱいできていますし、特別養護老人ホームの方がいいかもしれませんね」と、まるで他人事のように言われたときは、怒りを通り越して言葉を失いました。後から聞いた話ですが、どうやらコロナの感染者が出たことさえ、家族に報告しなかったようです。これでは、大切な家族を安心して預けることなど到底できません。
提供されるサービス内容にも、首を傾げたくなることが多くありました。
この施設はデイサービスを併設しているのですが、
入居者はそこのデイサービスを強制的に利用させられます。また、福祉用具の導入も、ケアマネジャーさんと相談して半ば勝手に決めてしまうようなところがありました。
一番驚いたのは、トイレの手すりです。祖母がトイレで立ち上がる際に危ないということで手すりを入れてもらったのですが、先日施設を訪れると、
トイレを囲うように設置する専用のものではなく、ただの置き型の手すりがトイレの近くにポツンと置いてあるだけでした。これではまったく意味がありません。専門知識を疑うような対応に、不信感は頂点に達しました。
そして、費用についても、当初聞いていた金額より高く、なんだかんだで月に15万円から16万円はかかっていました。これだけの金額を支払いながら、受けられるサービスがこの程度かと思うと、まったく納得できませんでした。
後から、地元の評判も良くないと聞き、私たちの感じていた不満が独りよがりなものではなかったと確信しました。
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