最終的に施設を変わることに決めた一番の理由は、トイレの介助に関する問題です。
こちらの施設では、トイレに連れて行ってくださる時間が決まっていました。もちろん、ある程度の時間の前後は対応していただけるのですが、計画にない時間に義母が「トイレに行きたい」と伝えても、「その時間には行かれないよ」と断られてしまうことがあったようなのです。
あるいは、都度「一回いくらになるよ」と追加料金の話をされてしまうこともあったようで…。義母はそれを言われるのが、だんだん精神的に辛くなってきてしまったんだと思います。
この不満が本人の中で少しずつ溜まっていき、ついに「施設を変わりたい」という希望を口にするようになったのです。
本音を言えば、義母の一番の望みは「家に帰りたい」ということなのだと思います。ですが、義母には住み慣れた地元で暮らしたいという思いもあり、私たちとは離れて暮らしています。物理的な距離があるため、私たちが毎日実家に通って介護をすることは現実的に難しく、施設にお願いするという選択をしています。
だからこそ、我慢してもらってるからこそ、せめて施設では安心して過ごしてほしかった。本人が「しんどい」と感じながらこの先も暮らし続けるのは無理だと判断し、転居を決意しました。