入居して5ヶ月ほど経った頃、父は体調を崩してしまい、病院に入院することになりました。結果的に、それが施設を退去するきっかけとなりました。
短い期間ではありましたが、今振り返ると、父にとって新しい環境に完全に慣れるのは少し難しかったのかもしれない、と感じています。
一番は、リハビリについてです。入居前は「リハビリもある」と聞いて少し期待していました。しかし、父からすると、以前自宅に来てくれていた整体師さんのマッサージに比べて物足りなさを感じていたようです。「リハビリが足りない」とこぼすこともありました。
もちろん、施設の方針として、入居者さんの体に負担がかからないように、環境に慣れるまでは無理のない範囲で、というご配慮があったのだと理解しています。ただ、父の「もう少し体を動かしたい」という気持ちと、施設側の安全を第一に考える方針との間に、少しギャップがあったのかもしれません。結果として、少しずつ歩くのが難しくなっていってしまったことには、家族として「もっと何かできたことはなかったか」と今でも考えることがあります。
また、人との関わり方も課題でした。前のケアチームとは長年の付き合いで、父も心を許していましたが、新しい施設のスタッフさんたちとは、そこまでの関係を築く前に退去となってしまいました。フロアが落ち着いている分、本人が自室から出ていかないと、なかなか他の入居者さんやスタッフさんと交流する機会が生まれにくい。イベントなどもあったようですが、父が積極的に参加するタイプではなかったこともあり、少し寂しい思いをさせてしまったかな、という気持ちもあります。
スタッフの方々が悪いとか、そういうことでは全くありません。皆さん本当に一生懸命やってくださっていました。ただ、父にとっては、信頼関係をゼロから築き直す前に時間が足りなくなってしまった、という感じでした。
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