入居前の状況
母は一人暮らしだったんですが、やっぱり火の始末とか、普段の生活で心配な点が出てきて。古い家で段差も多かったので、一度カーペットの上で転倒して怪我をしたこともありました。その時は大したことなかったんですが、体力も落ちてきているし、一人でお風呂に入っている時なんかに転んだら、もっとひどいことになるんじゃないかって心配になってきて。それで施設を考え始めましたね。デイサービスやケアマネさんにもお世話にはなっていましたけど、やはり限界があるなと。
入居決断時の葛藤・罪悪感
私たち子供3人で相談して、施設にお願いすることに決めました。今の世の中こういうサービスに頼らないと、家族だけで抱えるのは大変ですから、施設に入れること自体に特に罪悪感とかはなかったですね。
ただ、母自身は最初の1、2ヶ月はちょっと嫌がっていました。私たちの世代が持っているような、昔の施設に入れられて「捨てられた」みたいな、そういうイメージがあったんじゃないかと思います。でも、実際に入って生活してみたらそうでもなかったみたいで。すごく楽しいわけではないんだろうけど、これなら大丈夫だ、っていう感じにはなったみたいです。
見学時の施設に対する不安
見学は仕事の合間に行ったので、普段の様子を全部見られたわけではないんですが、特に不安は感じませんでした。ただ、思ったよりも介護度の高い方が多いな、という印象は受けましたね。だから、母が入った時に、何か気晴らしになるような活動はあるのかな、とは少し考えました。でも、そういう活動がすごく充実している施設でもなかったですし、金銭面のことも考えると、ある程度は妥協しないといけないな、と。