入居前はどのような状況でしたか?
母は当時92歳か93歳くらいで、要介護4の認定を受けていました。入居の直接のきっかけは、転倒して骨にヒビが入ってしまったことです。幸い大事には至りませんでしたが、入院とリハビリが必要になりました。
認知症はありませんでしたが、その一件で補助具がないと歩くのが難しくなり、退院後に自宅でこれまで通りの生活を送るのは厳しいだろう、と感じていました。私自身も、また転んでしまったらどうしようという不安が常にあり、母が安全に暮らせる環境を真剣に考えなければいけない時期に来ていると痛感していました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
本格的に施設探しを始めたのは、母が入院している時でした。病院の方とも相談し、退院したらそのまま施設にお世話になるのが最善だろうという話になったのです。自宅での生活には限界が見えていましたし、何より母の安全を確保することが第一でした。入居の2ヶ月ほど前、2020年の10月頃からいくつかの施設の情報収集や見学を始めました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
母を施設に入れるということに対して、実はあまり大きな葛藤や罪悪感はありませんでした。というのも、転倒という出来事があって、自宅での生活の危険性が誰の目にも明らかだったからです。どうにかしてあげたいけれど、自分たちの力だけではもう支えきれない。そんな状況だったので、感傷に浸るというよりは、母にとって一番良い場所を責任を持って見つけなければ、という思いの方が強かったですね。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学をさせていただいた際、特に不安に感じる点はありませんでした。施設内は清潔でしたし、スタッフの方の雰囲気も良かったと思います。他の施設も見学しましたが、ここは居室にトイレが完備されていたのが安心材料でした。当時はまだ母も一人でトイレに行けていたので、その点はとても重要だと感じていました。