本人の「部屋にトイレがある」という一番の希望を叶えられた
何よりもまず、父本人が一番にこだわっていた「自分の部屋にトイレがある」という希望を叶えられたことが、この施設を選んで一番良かった点です。
施設見学の際、他の施設のどんなに良い点を説明しても、部屋にトイレがないと分かると、父は首を縦に振りませんでした。そのくらい、父にとっては重要なポイントだったのだと思います。逆に言えば、この施設は、その一点だけで父の心を掴んだ、ということになります。
私たち家族としては、もっと他の要素も見てほしかったという気持ちもありましたが、毎日生活するのは父自身です。本人が「ここがいい」と納得して決めた場所であることが、何よりも大切だと今では思っています。もし、私たちの意見を押し付けて別の施設に入居していたら、何かあるたびに「だから言ったじゃないか」となっていたかもしれません。そう考えると、父の意思を尊重したこの選択は、結果的に正解だったのだと感じています。
食事が口に合うようで、きちんと食べてくれている安心感
入居後の生活で心配なことの一つが「食事」でしたが、その点も安心しています。
父本人に聞くと「まあまあだ」なんて言っていますが、「まずい」とは一度も言いませんし、お味噌汁がちゃんと付いてくることにも満足しているようです。施設の方に伺うと、食事はだいたい7~8割、ご飯にいたっては全部食べていますよ、と教えていただきました。
環境が変わって食が細くなってしまう方もいると聞きますが、父の場合はその心配はなさそうです。きちんと栄養を摂れていることが、健康を維持する上で何より大切だと思います。実際に食事を目にしているわけではありませんが、毎日しっかり食べてくれているという事実が、私たち家族にとって大きな安心材料になっています。
細かい要望はありつつ、「よくやってくれている」という信頼感
持ち物の管理や連絡の頻度など、細かい点で「こうだったらもっと良いのに」と感じることは確かにあります。ですが、それはあくまで「よく言えば」というレベルの話です。
大前提として、父の介護を日々丁寧に行ってくださっていることには、本当に感謝しています。特に安全面に関しては、しっかりと配慮していただいていると感じており、安心して父を預けることができています。
自宅で介護を続けていたら、私たち家族だけではここまで手厚いケアはできなかったでしょう。日々の暮らしをプロの目で見守っていただける環境は、何物にも代えがたいものです。他の施設への移り住みなどは今のところ全く考えていませんし、全体としては満足しています。これからも、父のことをどうぞよろしくお願いいたします、という気持ちです。