入居前はどのような状況でしたか?
母が施設にお世話になり始めたのは、91歳の時でした。父が亡くなってからはずっと一人で暮らしていましたが、年齢を重ねるにつれて認知症の症状が見られるようになり、要支援2の認定を受けていました。
当時はまだ杖を使えば自分の足で歩ける状態ではありましたが、心臓や腎臓に持病を抱えていたこともあり、一人きりの生活には不安がつきまといました。私自身は母と離れて暮らしていたため、何かあってもすぐに駆けつけることができず、常に心配が尽きない日々を送っていました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
施設探しを本格的に考え始めたのは、離れて暮らす母の介護が「非常にやりづらくなった」と感じたことが直接のきっかけです。認知症の症状や持病のことを考えると、やはり24時間どなたかの目が行き届く環境の方が、母にとっても私たち家族にとっても安心なのではないか、という結論に至りました。
そこで、約1ヶ月という期間を設けて施設探しを開始し、最終的に3箇所ほどの施設を見学させていただきました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
入居を決断する上で最も心を悩ませたのは、母自身の強い抵抗でした。母は常々「自宅で最期を迎えたい」と話しており、施設に入るという選択肢は全く考えていませんでした。そのため、私たちから施設入居の話を切り出した際は、案の定、とても嫌がりました。
しかし、母の安全を第一に考えると、私たちには施設にお願いする以外の道は見つけられませんでした。最終的には「ほとんど無理矢理納得してもらった」という形での入居となり、本人の意思に反する決断を下したことへの申し訳なさや罪悪感は、今でも心に残っています。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学に伺った際、施設に対して不安に思うことは特にありませんでした。スタッフの方々の雰囲気も良く、施設内も清潔に保たれており、ここなら母を安心してお任せできるのではないかと感じたことを覚えています。