入居前はどのような状況でしたか?
施設に入る前は、僕たち息子夫婦も一緒に同居していました。それまではデイサービスや、いわゆる「お泊まり」のショートステイを使っていたんですけど、母が車椅子になってからは結局、自分で何ひとつできなくなってしまって。家でトイレに行けなくなって1年くらいでしたかね。家族がもう「ギブアップ」みたいな形になってしまったのが、正直なところです。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
まずは母の施設探しから始まりました。家族での介護が限界にきていた時、ケアマネジャーさんからも「僕たちが完全に共倒れしてギブアップしちゃう前に、ちゃんと施設に入れたらどう?」とアドバイスをいただきました。
その後、母を看取ったあとに父が入居することになったのですが、父の場合は、私たち夫婦が共働きで日中不在になることが要因でした。ある日、仕事から帰ると父が家の中で倒れていたことがありました。一人にするのはあまりに危険だと感じて、母がお世話になっていたこの施設なら状況も分かっていますし、父も一緒にお見舞いに行って場所を知っていたので、「ここなら」ということで父の入居もお願いすることにしました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
母の入居を決める際は、ケアマネージャーさんや母の妹、私の妹など、多くの人に相談しました。特に罪悪感というよりは、周りの方々から「施設にお願いするのも一つの手だよ」と後押ししてもらえたことが大きかったです。そうやって周りの親族としっかり話し合って、みんなで納得した上で「じゃあ、お願いしようか」と決断できました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
実はもう一箇所、別の施設も見学に行って二つで迷っていたんです。くるみの木稲沢に決めたのは、トイレの違いでしたね。くるみの木はスライドドアだったのに対して、もう一箇所はアコーディオンカーテンだったんですよ。それを見て妻が「カーテンだとちょっと嫌だなぁ」と言いまして。あとは家からすごく近いという条件もありました。結局どちらもすぐには入れず申し込んでいたんですが、たまたま第一希望だったこちらが先に空いたので、お願いすることにしました。