入居前はどのような状況でしたか?
義母が89歳くらいの頃の話です。当時は一人で暮らしていましたが、要介護2か3の認定を受けていました。物忘れが少しずつ始まり、「鍵はどこに置いたかしら」「あの書類が見つからない」といったことが増えてきました。
身体はまだ自分で歩けるくらい元気だったのですが、一番心配だったのは、認知症の影響からか温度の感覚が鈍くなっていたことです。暑いのに暖房を入れたり、エアコンの消し方が分からなくなったりと、火の不始末や体調管理の面で大きな不安を感じていました。私たち家族も同居を考えたのですが、義母は長年住み慣れた場所や友人と離れるのを嫌がったため、どうすれば安全に暮らしてもらえるか、頭を悩ませていました。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
義母の独り暮らしに限界を感じ始めたのが、施設探しを始めた直接のきっかけです。特に、自分でエアコンの操作ができなくなってきたことは、私たちにとって大きな懸念材料でした。命に関わる事故につながりかねないという怖さがあり、専門の方に見守ってもらえる環境が必要だと判断しました。
主に妻が中心となって、入居の3、4ヶ月ほど前から探し始めました。いくつか候補があったようですが、最終的には自宅からあまり遠くない場所にある、新しくできたばかりのこの施設に絞り込みました。年内には入居先を決めていたのですが、施設側の準備の都合や、お正月は自宅で過ごさせてあげたいという思いもあり、年が明けてから入居する運びとなりました。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
義母自身は、長年住み慣れた家やご近所の友人たちと離れることを寂しがっていました。私たちも、できることなら本人の望む環境で過ごさせてあげたいという気持ちはありました。
しかし、安全面を考えると、どうしても独り暮らしを続けさせるわけにはいかないという現実があり、施設への入居をお願いすることになりました。本人の気持ちを考えると、少し心苦しい部分はありました。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
私が見学に同行した際には、特に不安に感じる点はありませんでした。施設ができたばかりということもあり、建物全体がとても綺麗で清潔感がありました。何より、私たちが一番心配していた室内の温度管理がきちんとされていたので、これなら安心してお任せできると感じました。