暮らしの『自由度』
この施設に決めた一番の理由は、今の姉の状態ならこの価格でも、と納得できたからです。姉がまだ元気で、自分の意思を伝えられるうちは、できるだけ本人のペースで暮らしてほしかったんです。ここは、食事を食堂で食べても、自分の部屋に持って帰って食べてもいい。面会や外出もいつでも自由。お風呂は入れてもらえますし、洗濯は全部やってもらえますが、おむつなどの消耗品は、施設にお願いすることも、私たち家族が通販で買って送ることも選べるんです。こういう一つひとつの「自由度の高さ」が、姉には合っていると思いました。この縛られない暮らしが手に入るなら、と、費用にも納得できたんです。
家族の負担を軽くする、細やかな『医療・通院サポート』
家族にとって、日々の介護と同じくらい大変なのが通院の付き添いです。仕事を休んだり、時間を調整したりするのは本当に一苦労ですから。その点、この施設は医療面のサポートがとても手厚いのが魅力でした。訪問歯科が来てくれるのはもちろんですが、特に助かっているのが、2ヶ月に1回ほどの眼科への通院です。自宅にいたころから通っていたので、施設からは離れているのですが、基本的にはお願いすれば送迎どちらも付き添ってくださいます。ただ、病院の待ち時間などで施設の方も手が離せない時もあるようで、最近は私が施設へ送って行っています。ですが、頼めばきちんと対応してくださるという安心感があるだけで、私たちの負担は本当に軽くなっています。
家族との繋がりを大切にする『オープンな姿勢』と安心の距離感
施設が家族に対してオープンであることも、大きな決め手でした。面会時間がきっちり決まっているわけではなく、「いつでもどうぞ」というスタンスですし、本人が自由に外出できるだけでなく、まだ利用はしていませんが、家族が施設に泊まることも可能だと聞いています。こうした家族とのつながりを遮断しないオープンな姿勢と、「いつでも会える」という安心感が、離れて暮らす上でとても重要でした。それに加えて、自宅から近すぎず、遠すぎないという「絶妙な距離感」も良かったんです。いざという時は駆けつけられるけれど、日常的に頼られるプレッシャーはない。この安心感と距離感のバランスが、私たち姉妹にとってはベストな選択でした。