入居前はどのような状況でしたか?
父は一人暮らしで、心臓の手術を控えていました。もともとお金の管理などは2年前に亡くなった母が全てやっていたので、父一人では何もできないような状態でした。それに加えて認知症の症状も出始めていて、私を泥棒扱いしたり、昼夜が逆転して夜中に通販で色々なものを買ってしまったりと、一人で暮らしていくには限界が近づいているのを感じていました。
私たち子どもは皆、遠方に住んでいるため、すぐに駆けつけられる距離ではありません。父の今後をどうすれば良いのか、途方に暮れていたのが正直なところです。父自身、施設に入るということには抵抗があったようで、その気持ちを思うと、私たちも強くは言えませんでした。
施設探しを始めたきっかけは何ですか?
本格的に施設探しを始めたのは、父が心臓の弁の手術で入院したことがきっかけです。退院の日が迫る中で、「このまま家に帰しても、また同じことの繰り返しになってしまう」という思いが強くなりました。独りでの生活は、もう現実的ではなかったのです。
そんな状況の中、退院を2日前くらいに控えたある日、父がふと「家じゃなくてもいいよ」と口にしたんです。その気持ちが変わらないうちに、と、その瞬間から急いでインターネットで施設を探し始めました。本当に時間との勝負でしたね。
入居決断時に葛藤や罪悪感はありましたか?
父の気持ちがいつまた変わるか分からないという不安は常にありました。有料の施設の場合、本人が「嫌だ」と言えば退去しなくてはならないこともあると聞いていたので、入居を決めるのは本当に難しい判断でした。もちろん、まとまった費用がかかることへのプレッシャーもありました。
そこで、まずはショートステイという形でお試しで利用させてもらうことにしたんです。父の様子を見ながら、ここなら大丈夫そうだという確信が持てた段階で、本入居に切り替えることにしました。少し遠回りにはなりましたが、このステップを踏んだことで、父も私も安心して決断できたように思います。
見学時、施設に対する不安はありましたか?
見学をさせていただいた際、特に不安に感じる点はありませんでした。スタッフの方々の対応も丁寧でしたし、施設内も清潔に保たれている印象でした。
他の施設を探している友人からは、「食事が外部の委託業者で冷めているのが気になった」とか、「部屋にトイレがなくて不便そうだった」といった話を聞くこともありましたが、こちらの施設では食事も施設内で作られているようでしたし、トイレの有無についても、空いているお部屋の状況に合わせて希望を聞いてくださるなど、柔軟に対応していただける様子だったので、安心してお任せできると感じました。